政府のプッシュで携帯料金は下がる? 総務省が値下げに向けた検証を開始

2018.10.18

ライフ・ソーシャル

政府のプッシュで携帯料金は下がる? 総務省が値下げに向けた検証を開始

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今年(2018年)8月、札幌市の講演会で「日本の携帯料金は高すぎる。4割程度下げる余地がある」と語った菅官房長官。 その様子はテレビのニュースなどでも報じられ、苦言を呈する異例の発言として話題となりました。 この菅氏のコメントと合わせて、総務省では8月末から携帯料金の引き下げに向けた検証を開始し、2019年末に最終答申をまとめると公表。一方で、巨額の設備投資を控えるNTTドコモ・KDDI〈au〉・ソフトバンクグループの大手3社は、大幅な値下げに慎重な姿勢を示しており、政府と各社の今後の動向に注目が集まっています。

家計への負担がますます重くなる携帯電話の通信料

携帯電話の料金をめぐっては、2015年秋に安倍首相が「家計負担の軽減は大きな課題だ」と述べ、総務省に引き下げの検討を指示。これを受けて携帯大手3社は、端末代の値引きを制限して通信料金を安くするプランなどを導入しましたが、プランの適用にはデータ量・通話時間の制限や、オプションサービスのセット加入などの条件が付いており、利用者からは「使えない」という不満の声も。結局、値下げの実質的な効果はほとんど見られず、高い料金を支払わざるを得ないのが現状です。

とくにスマートフォンが普及した近年は、動画視聴やアプリなどで利用者が使うデータ量が増え、携帯料金の支出額は年々上昇しています。総務省の家計調査(2017年)によると、2人以上の世帯が支払う携帯電話の通信料は、年間12万2496円と2000年より10万円近く増加。スマートフォンが普及し始めた10年前と比較すると1.4倍に増え、家計の支出全体に占める割合も2.4%から3.6%へとアップしています(グラフ参照)。
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菅氏の異例の発言に続いて、総務省も本格的に検証開始

高い通信料が家計を圧迫し続けている状況を受け、ふたたび口火を切ったのが菅官房長官です。先述したように、菅氏は2018年8月21日に行われた札幌市の講演会で、「携帯電話の料金があまりにも不透明で、他の国と比べると高すぎるのではないか。4割程度下げる余地がある」と言及。

さらに、携帯大手3社の営業利益が約9000億~1兆3000億円(2018年3月期)におよぶことを引き合いに出し、「大手3社の寡占状態にある携帯市場は、競争が働いていない」と痛烈に批判しました。

今回の菅氏の発言(側面支援?)に続いて、2日後の8月23日には総務省の諮問機関「情報通信審議会」の政策部会が、携帯市場の競争活性化を含めた電気通信事業の競争ルールについて包括的な検証を開始。携帯料金引き下げなどの課題を検証する会議を新設し、2019年6月に中間報告、2019年末に最終報告書を取りまとめるとしています。

日本の携帯料金は、やはり海外より高い?

では、菅氏が指摘するように、日本の携帯料金は海外より高い水準にあるのでしょうか。

総務省が2018年9月に発表した「電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査(2017年度)」によると、調査対象となった世界6都市の中で、東京が最もスマートフォン通信料が高いという結果になっています(グラフ参照)。

次のページ値下げに慎重な大手3社。業界からは懸念・反発の声も

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