リーマンショックから10年、そこから得られる教訓とは

2018.09.12

営業・マーケティング

リーマンショックから10年、そこから得られる教訓とは

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リーマンショックから10年が経ちました。 皆さんご存知の通り、リーマンショックとは、2008年9月15日に米投資銀行であるリーマン・ブラザーズが経営破綻したことを端に発し、連鎖的に世界規模の金融危機が発生したことを総括的に呼びます。 2007年頃から、その兆しが出ていました。別の見方をすれば、サブプライムローンと呼ばれる住宅投資金融商品に投資家が飛びついたことが発端であったとも言えます。

日本経済の歴史との比較

一方で、日本の投資家は、1990年初頭のバブル経済の崩壊からなかなか立ち直れませんでした。
株価は低迷し、日本経済も一向に回復に向かわなかったのです。
政治の世界でも、長年続いた自民党政権が終わり、中小野党による連立政権が続いていました。その分、強力な内閣とは言えず、景気対策を十分に打てない時期だったと言えます。
その結果、バブル崩壊の後遺症は長く続き、世界経済からは「取り残された20年」とも言われていました。
投資家の間では、「不動産には投資すべきでない、株式投資はもうからない」とも言われました。

現状を見ていても、日本は未だにバブル崩壊の後遺症からは完全に立ち直れていないのではないかと感じられます。特に、投資家の心理面での後遺症は大きいのではないでしょうか。
日本経済では、戦後、土地神話が残っており、不動産価格は大きくは下がらないと言われていました。それがバブル崩壊でその神話が一転したのです。そこから30年たった現在が、ようやくその後遺症から立ち直る局面となっているのです。
このことから、日本における不動産、株式投資のサイクルは20年~30年単位で考えないといけないのではないかと、極論ではありますが、筆者はそのように思います。

日米経済の違いと社会構成要素の関連性

このように、日米経済の歴史には大きな違いがあります。その理由は、それぞれの社会の構成要因と関係するのではないかと筆者は考えています。

日本社会はそのほとんどが日本人で構成され、そして人口増も今後望めない社会になっています。発想も単一的であり、極端な発想の人物を排除する傾向もあります。
反対に、米国社会は多民族国家であり、多様な発想を持ったチャレンジ精神旺盛な人物を持ち上げる傾向にあります。
例えば、アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏はシリアからの移民です。最近では、その他の米IT企業の多くがインドなどアジアからの移民が多いと聞いています。
旧来型の社会から急速に進歩を遂げ、アイディアを経済に投入し、実行をしている米社会。その結果、難局を迎えたとしても、問題を即座に解決してゆくというスピード感と柔軟性があるのです。このことが今後の経済の発展に繋がっていくと筆者は考えます。
それぞれの企業が、企業自身を発展させていくために研究開発費を惜しむことなく、また適材適所に多様な人材を投入している。それが米国経済のダイナミズムと言えるでしょう。

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