今年8月の新会社法施行で、活性化が期待されるミャンマーの株式市場

2018.08.24

経営・マネジメント

今年8月の新会社法施行で、活性化が期待されるミャンマーの株式市場

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2011年の民政移管以降、外国企業の進出が急増する中、日本の支援によって国内初の株式市場「ヤンゴン証券取引所(YSX)」が開設されたミャンマー。 今年(2018年)8月1日には、外資参入の規制緩和と外国人の株式売買を解禁する新会社法が施行され、ミャンマー経済は本格的な近代化・グローバル化に向かって動き出そうとしている。ヤンゴン証券取引所での株式取引が始まって2年半、国内の株式市場はまだまだ未成熟で低迷しているが、果たして今回の新法施行が市場活性化の追い風となるのか……。ミャンマー経済の指標となるヤンゴン証券取引所の市場環境と今後の展望にフォーカスする。

上場企業は5社のみ、低迷が続くヤンゴン証券取引所の現状

2015年12月、ミャンマー最大の都市・ヤンゴンに開設された「ヤンゴン証券取引所(以下YSX)」。ミャンマー初の株式市場として2016年3月に取引が始まり、運営は日本政府と日本取引所グループ、大和総研の合弁会社が全面的に支援している。

しかし、取引開始以来YSX市場の株価は下落傾向が続いており、ここ最近の株価指数「MYANPIX(ミャンピックス)」は開始当初の半値以下の水準で推移している。2018年7月末現在の上場企業は、ファースト・ミャンマー・インベストメント(FMI)、ミャンマー・ティラワSEZ・ホールディングス(MTSH)、ミャンマー市民銀行(MCB)、ファースト・プライベート銀行(FPB)、TMHテレコムの計5社で、資金調達目的のIPO(新株発行を伴う株式公開)銘柄は、通信事業で急成長するTMHテレコムのみ。他の4社は、上場前からの株主が上場直後に値上がりした未公開株を売却しただけで、その後の買いの動きは鈍いままだ。

2017年末から始まったオンライン取引で出来高が3割近く増えたものの、それでも1日の売買代金は日本円で700万~1000万円程度。1日の売買代金が数兆円規模におよぶ世界の主要証券取引所と比較すると、まだまだ見劣りするのは否めない。

ミャンマー最大の都市・ヤンゴンの中心街

外国企業や外国人投資家に門戸を開く新会社法

YSX市場低迷の大きな要因は、地元のミャンマー人投資家や上場企業が少ないことだ。現在、ミャンマーの6つの証券会社に開設された顧客口座数は約3万件にとどまり、ほとんど稼働していない口座も多いという。また、取引開始当初から株価の下落が続いているため、売買で利益を得ようという投資ムードが高まらないのも一因とされている。

そうした中、ミャンマーで長年の懸案だった新会社法がついに施行(8月1日施行)され、低迷が続くYSX市場の活性化にもつながると期待されている。1914年施行の旧法では、株主に外国人が一人でもいれば(外資が1株でもあれば)外国企業とみなされ、不動産保有や事業範囲などで外資規制の対象となっていた。これに対して新法では、外資が35%までならミャンマーの国内企業として認められ、事業拡大や上場のネック(外国企業は上場が認められていない)となっていた外資規制からも解放される。

よって、これまでYSXに上場できなかった外資系合弁会社も、外資が35%以下であれば上場への道が開かれ、外国人投資家もミャンマー企業の株式売買が可能になるというわけだ。現在のところ、株式売買が認められているのはミャンマー在住の外国人に限られているが、海外在住の外国人に対しても、いずれ解禁されると見られている。

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