ロジカルシンキングを越えて:8.知りたい病の症状とその処方箋

画像: ぱくたそ

2018.08.23

経営・マネジメント

ロジカルシンキングを越えて:8.知りたい病の症状とその処方箋

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

ロジカルシンキングブームが去ってから長いものの、ビジネスプランニングにおけるロジカルシンキングには大いなる誤解や形式に偏った理解がよく見られます。ビジネスプランニングにおけるロジカルシンキングとは何なのか?何でないのか?誤解や偏った理解を含めて概観しつつ本当に使えるやり方を明らかにしていきます。

「抽象化」の1つの説明の仕方としては、「階層化」していくというやり方があります。コンサルティングの言葉で言えば、ピラミッドストラクチャーですね。物事の関係をピラミッドのように三角形で捉える。ピラミッドの頂点のほうを抽象と考えて、底辺を具体と考える。

底辺に具体的な項目を書いて、その頂点はどのようにまとめうるのか?を考える。その頂点の情報が決まれば、いちいち、底辺の具体の情報の詳細を考えずに、頂点の情報だけを扱えばいい。

もう少し具体に寄せて説明すると、これは、初めの章で説明した三段論法と全く同じ考え方です。どういうことか?

ソクラテスは人間である。

すべての人間は死ぬ。

従って、ソクラテスは死ぬ。

これは、人間という頂点の情報を扱えば、いちいちソクラテス、プラトンのような一人一人の具体的な人間について細かく見ていく必要がないということです。「人間ならば○○である」ということを考えれば、それに含まれる具体的な人について別々に考える必要がない。いっしょくたに扱うことができる。

これは大量の情報を扱う際には必須の技術です。こういったことを当たり前のように使えるようになると、調べることが非常に効率的に進むようになる。

ただ、具体的に何かを調べる時に、その物事の「意味ある分け方」と、「意味ある【ならば】」を見つけるほうが、本当は難しいのですが、それは実務を通じて実感してほしいと思います。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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