ガソリン高騰から見る、原油を巡る地政リスク

2018.05.07

経営・マネジメント

ガソリン高騰から見る、原油を巡る地政リスク

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南青山リーダーズ株式会社

今年になってじわりじわりとガソリン価格が上昇してきていることに皆さんは気づかれているのではと思います。

ガソリン価格の高騰の裏には?

私の住むさいたま市周辺では、ガソリンの価格は135円/ℓ近辺で推移しています。
年初は120円/ℓ台であったかと記憶しています。全国平均で調べて見たら、今日時点で141.3円と出ていました。
ガソリン価格が上昇しているということは、原油価格が上昇しているということ。為替は年初の113円台から3月下旬には104円台をつけ、そして現在ドル戻り歩調の中109円台で推移しています。
円高は輸入コストが低くなり、ガソリン価格が安くなるはずです。反対に最近のドル高でガソリン価格が上昇する傾向にあると言えます。
為替要因もありますが、ガソリンの原材料である原油価格そのものが上昇している理由を見ましょう。

原油を巡る各国の経済事情

原油価格はOPEC(石油輸出国機構)の交渉度合い、そして世界の消費動向に大きく関わっています。
OPECでの交渉は、大きな原油産出国でありまた、政治的に対立しているサウジアラビアとイランとの対立が価格動向に影響を与えます。
生産調整をして価格を安定させたいサウジアラビアと、国内の市場を開放する方向にあるイランは石油を増産することで、外貨を獲得し、国を豊かにしたい思惑が衝突するようです。
そしてそこに非加盟国であるロシアの存在が絡んできます。ロシアの外貨獲得に原油が占める割合は非常に高く、ロシアとしても高い原油価格を維持したいという思惑があります。
いろいろな思惑が複雑に絡んでいるOPEC総会の最近の議論。そして、そこに世界の景気動向、とりわけ米国のガソリン消費と原油価格動向にも注意しないといけません。
米国はオバマ政権時代からシェールオイル・ガス生産では世界の市場をリードしていました。景気循環で良い景気状態が続いていれば、ガソリン消費増大の原油高となります。
米国は過去10年間リーマンショックの後遺症から立ち直り、ここ数年は良い景気状態が続いています。消費性向が強く、自動車販売も好調、その結果、ガソリン需要が増大、その結果の原油高となっています。
シェールオイル・ガスの掘削会社の採算では、原油価格が50~60ドル/1バレルで推移すれば採算が取れると言われています。下記グラフ(出所:NYMEX)は原油価格(一般的指標WTIとほぼ同水準)の過去1年間の推移を示しています。
これを見ると昨年夏頃には45~50ドルの間に低迷していましたが、秋頃からは右肩上がりのチャートを示しています。
政治的思惑の鎮静化、米国を中心とし、そして中国の「新常態」の経済成長から、世界的に原油需要が伸びている結果ではないかと筆者は判断します。
一気に100ドル方向に向かうとは思いませんが、原油需要の強まりから、今後とも堅調に推移するのではないかと思います。

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