開発購買は何故上手くいかないのか?-その2-

2018.01.25

経営・マネジメント

開発購買は何故上手くいかないのか?-その2-

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

開発購買は何故上手くいかないのか?シリーズの2回目です。前回述べた開発購買推進上の課題に対して比較的上手くいっている2つの事例について触れています。それらに共通することは何でしょうか?

前回に続き今回も開発購買について述べます。

前号では開発購買の定義を「開発段階」での「購買(的)活動」である、と定義づけました。また従来からの開発購買推進上の課題として2つのギャップを取り上たのです。一つは意識のギャップでありもう一つは仕組みのギャップです。また、これらのギャップを解消することが難しい理由として主語(誰)が明確でないことを上げました。

今回はこのように多くの企業が上手くいっていない開発購買が比較的上手く機能している企業や活動について取り上げます。
まずは私の経験談から。私は大学卒業後、自動車会社に入社し購買部門を若い時に経験しました。その自動車会社では当時開発購買という言葉は使われていなく「原価企画」という言葉が使われていましたが「原価企画」はバイヤーにとってあたり前の活動だったと記憶しています。

当時のバイヤー担当者としての主要な業務は新製品開発とそれに係る原価企画活動であり、あとは原価低減活動でした。原価低減活動というのは毎期のコスト削減です。年次原低目標が設定され、それを達成すべくサプライヤと交渉をしていたことを思い出します。

一方で新製品開発と原価企画活動では自分の担当分野の設計部長・課長とは常に対話していました。設計からはサプライヤの新技術や工法についての問合せを受けたり、自ら設計部署に対して、こういうサプライヤのこういう技術を使ってみたらどうか等の提案活動もやっていました。

具体的には特急でこういう部品を作りたいがどのサプライヤでどういう工法にすればよいか等の相談や、そもそもこの図面でつくれるかという相談なども多くあったことを記憶しています。こういう相談を受けたり、コミュニケーションを取ることはバイヤーにとって当たり前のことでした。また新製品開発への関わりではDR(デザインレビュー)だけでなく木型レビューにも参加していました。木型レビューというのはデザイナーが意図した意匠図を実現するために正式金型の製作のために木型を作るのですが(近年はCADや3Dプリンターの発達で木型を作らないことも多いようですが)これをデザイナー、設計、サプライヤの技術者などでチェックするレビュー会になります。私はまだ若いバイヤーで新製品開発がどのように進められているのか知りたいこともあり、木型レビューに参加しましたがチーフデザイナーに木型レビューにバイヤーが参加したのは始めてだと言われた位でした。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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