クルマは100年に一度の大転換期に!?──世界で加速するEVシフト《Part.2》

2018.01.11

ライフ・ソーシャル

クルマは100年に一度の大転換期に!?──世界で加速するEVシフト《Part.2》

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ガソリン・ディーゼル車から電気自動車(以下・EV)へ移行する「EVシフト」が世界で加速する中、自動車業界は100年に一度といわれる大転換期にさしかかっています。 前回の《Part.1》では、EVシフトを推進する欧米・中国の取り組みや、将来の市場を狙う世界の自動車メーカーの動向を見てきました。今回は日本の自動車メーカーの動きとともに、「EVショック」と呼ばれる自動車業界への衝撃や産業構造の変革に迫ります。

これまで日本では、当面はガソリン車が主力になるものの、将来的にはHVが主力となって市場シェアを伸ばし、EVの時代はまだまだ先になると見られていました。しかし、欧米・中国がEVシフトを掲げたことでHVを一気に飛び越え、EVへの移行が急激に進むのではないか……という見方が強まってきたのです。

日本の自動車産業を大きく揺るがす「EVショック」

こうして国内の大手メーカーがEVシフトへと動き出す中、下請けの部品メーカーを中心とする関連企業には「EVショック」なる危機感が広がっています。構造が複雑なエンジン車には1台あたり2~3万点の部品が使われていますが、エンジンのないEVは部品数が4割近く減るため、エンジン関連の部品を扱う下請けメーカーは受注が激減して仕事を失いかねないのです。

約540万人の雇用を抱える日本の自動車産業は、大手メーカーを頂点として、部品メーカーなどの関連企業が密接につながる系列構造を強みとしています。なかでも世界最大級といわれるトヨタ系列の関連企業は、産業のすそ野も広く、多くの雇用とニーズを生み出し、長年にわたって日本の経済やものづくり産業を支えてきました。それがEVシフトによって解体されれば、関連企業や雇用へのダメージだけでなく、日本の産業構造自体も大きく変わってくる可能性があるのです。

とはいっても、遅かれ早かれ押し寄せるEV化の時代。その世界的な潮流を変えることは、もはや不可能でしょう。そうした状況を見据えて、エンジン生産からEVモーターの開発に転換するメーカー、HV用の部品をEV用に改良するメーカー、中国のEV市場に販路を開拓するメーカー……など、多くの関連企業が生き残りをかけて動き出しています。

世界的なEVシフトがチャンスとなる業界・メーカーも

一方で、自動車業界と関わりのなかったIT企業や電気・素材メーカーは、世界的なEVシフトが新たな商機につながっているようです。

たとえば、IT大手のDeNAは日産自動車と連携し、EVと相性のいい自動運転車の分野に進出しています。エンジンのないEVは構造がシンプルなため、複雑な内燃機関の専門技術がないIT・ベンチャー企業でも、AIなどの得意分野を武器に自動車産業へ参入しやすくなったのです。
また、EVの製造原価の半分を占める車載バッテリーでは、米テスラに独占供給するパナソニックが世界トップのシェアを占めており、その市場も2025年には6~7倍に拡大すると見られています。
さらに、航続距離を伸ばすために軽量化が求められるEVでは、鉄よりも軽い炭素繊維やアルミ樹脂の活用も見込まれることから、三菱ケミカルや帝人、東レなどの素材メーカーが自動車メーカーと連携して、車体軽量化の素材開発に乗り出しています。

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