2017(平成29)年10月22日、第48回衆議院選挙が行われました。 日本列島を強い勢力で台風が縦断し、文字通り嵐に見舞われる衆議選となりましたが、希望の党の代表・小池百合子都知事が政見放送で「フィンテック(FinTech)」に言及していたことをご存じでしょうか。 日本ではあまり浸透していないかにみえる「フィンテック」ですが、すでに専門情報誌も発行され、ネット検索では「FinTech」が4000万件*、カタカナの「フィンテック」は1900万件*がヒットしているそう。 では、なぜいま「フィンテック」が注目を浴びているのでしょうか。初心者向けにご紹介しましょう。 *2017(平成29)年10月27日現在
実はもう、フィンテックを利用している!?
経済は常に動き、言葉も生きているので、新しい技術や用語がどんどん誕生していますが、「FinTech(以下・フィンテック)」とは、金融を意味するFinanceと、技術を表すTechnologyを組み合わせた新しい造語。日本語にすると「金融IT」「金融テクノロジー」などといわれ、フィンテックの登場によって、金融機関でのIT活用が大きな注目を集めるように……。
そして技術革新といえば、インターネットやパソコンです。当初はデスク上の大きな位置を占めていたパソコンが持ち歩き可能になり、やがて小さなコンピューター = 掌サイズのスマートフォンが出現。ここ20年ほどでIT技術が劇的変化を遂げていることはご承知のとおりですが、瞬く間に世界を席巻したスマートフォンは、「スマホ中毒」「スマホ依存症」「ながらスマホ」が普及の広がりとともに問題になる一方、ビジネスにプライベートを問わず人々の必需品に。その理由は「とにかく便利だから」に尽きるでしょう。
それは「フィンテック」も同じなのです。
欧米に比べて日本は若干遅れているとはいえ、「フィンテック」はすでに多くの日本人に活用されていることは間違いありません。その証拠に「フィンテック」という単語を知らずとも、気づけば知らずに利用していた……という事例がたくさんあるはずなのです。
便利で簡単なフィンテックのサービス
たとえば、スマートフォンでクレジット決済をしたことはありませんか? 服を購入する際や食事代を支払う際、いわゆるモバイル決済といわれる「楽天スマートペイ」「SQUARE」、「Apple Pay」等を活用する人が最近急増していますよね。
また、スマートフォンやタブレットで家計簿をつけている人も多いはず。レシートを撮影するだけで自動的に内容を読み取ってデータを反映する……というあれです。代表的なものは「zaim(ザイム)」、「マネーフォワード」、「レシーピ」など。無料かつ簡単な家計簿アプリでありながら資産運用を担ってくれる便利さが受けて利用者が急増していますが、なかでも「レシーピ」の場合は、自動入力したレシートの食材をもとに、レシピまで提案してくれる心にくいサービスも!
実はこれらはみな、「フィンテック」のサービスです。その他にビットコインに代表される「仮想通貨」や「クラウドファンディング」も「フィンテック」によって生み出されたサービス。最近では「ロボ・アドバイザー」という投資や運用を支援する新たなサービスもお目見えしています。
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