なぜ軍人が政府高官になれるのか?  軍事理論と組織経営の関係

2017.02.23

組織・人材

なぜ軍人が政府高官になれるのか?  軍事理論と組織経営の関係

増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

発足後も混乱?話題の絶えないトランプ政権。いわゆるエスタブリッシュメントへの反発が誕生させたという性格から、東部政治エリート以外の閣僚が目立ちます。特にビジネスマンと軍人出身者が多いのも特徴ですが、軍人と政治には歴史的つながりがあるのです。

これが軍人が政治家になれる理由の一つだといえます。つまり軍隊という最も基本的な組織集団で、なおかつ自己完結できる高度な組織性を持つ存在において、指揮官を務めた人間は、組織管理において高い能力があると判断できます。

ましてマクマスター中将は理論家で学究肌という評判ですから、国家安全保障担当大統領補佐官職としての資質は十分ありそうです。ニクソン、フォード、レーガン政権で補佐官や国務長官を務めたアレクザンダー・ヘイグ将軍の例もあります。まだまだ予断を許さないトランプ政権ですが、軍出身者が高官を務めること自体は一定の意味があり、能力において否定されるいわれはないと思います。

私もロンドン大学では戦略を研究しましたが、帰国後そのままビジネスの世界に戻り、面接では戦略論を経営に生かしたいと訴え、採用されたと思っています。講演会ではよく戦争や戦国時代の話を例に話しますが、特に聴衆に経営層の方が多い年齢の講演会ではとても興味をもって聞いてもらえます。経営や組織について軍事理論は共通点が多く、そうした知識や経験も同様に共通項が多いのでしょう。

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増沢 隆太

株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。

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