卓越したリーダーシップの源泉 vol.1

~Vol.1 リーダーシップ行動を邪魔する7つの阻害要因~ このシリーズは、現代ビジネスにリアルに発生する、リーダーとしての課題を、論理とコミュニケーションの切り口から解明し、対処法を考察してゆく。

以上のように、全体最適のために、決意を持って阻害要因を
断ち切れるか。
使命に従順になり、相手のことを想えるか。それがプロのリーダーの
腕である。
このように、決断の一歩手前でこれらを断ち切る「決意」、
つまりコミットコメントというプロセスを覚えていこう。

しかし、相手を想うということは、簡単なことではない。
コーチングの考え方の基本となっているのが、
心理学者 ロジャース博士の「来談者中心療法」だ。
相手を中心に考えてあげること。
それによって、コーチングの3つの基本スキルである、
傾聴、承認、質問が正しく成立する。

自分の事に重きをおいてしまうと、7つの阻害要因が発生し、
一気にこの3つのスキルが身を隠してしまう。

しかし、実際には、多くのマネージャーは、
ここで躊躇し行動を決められずにいる。

マネージャーは、仕事の80%をコミュニケーションに充てろという、
グリーンバーグ理論というものがある。
私は、非常に正しい理論だと解釈している。

しかし、一方では、マネージャーの仕事多くは
考えることに多くの時間を費やしているという現状もある。

確かに、考える事はとても大切だ。深く考え、本質を探る。
しかし、図が示すように、ある程度で切り上げなければ
いくら時間があっても足りない。
時には、走りながら考えることも、また必要だ。

個人差や課題によって、その思考→決意→決断(→検証)の
タイミングは大きく異なるが、このプロセスを日ごろから
練習することで、タイミングが計れるようになってくるだろう。

人数が多くなればなるほど、様々な意見が、出てくる。
しかし、マネージャーは、何かを実施しようとすれば、
一定の割合で、部下などからの反発や抵抗はある。
それらを、自らが考え抜いた判断で決意を持って適切に断ち切れるか
否かが、卓越したマネージャーとして必須スキルである。

真の意味でリーダーが会社のため、部下のために、
思いやるということは、

「重い荷物を代わりに持ってあげることではなく、
重い荷物を持つ意味を気づかせてあげること」
である。

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葛西 伸一

株式会社メンター・クラフト 代表取締役社長

http://www.mentor-craft.co.jp/ http://www.mba-noryoku.com/ 大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後、IT業界、映像コンテンツ業界と15年間の営業・企画・マネージャー等の経験を経て、 2007年4月に(株)メンター・クラフト設立。 豪州ボンド大学大学院 MBA(経営学修士) エグゼクティブ・コーチ(JIPCC認定) 日本コーチ協会正会員

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