調達購買資材改革推進者勉強会-その2

2015.04.30

経営・マネジメント

調達購買資材改革推進者勉強会-その2

野町 直弘
調達購買コンサルタント

先回に引き続き4月11日に行われました「調達購買資材改革推進者勉強会」の発表について紹介していきます。

また、このグループの提言でこれからの調達購買部門では2つの機能を強化すべきであるという指摘をされています。「調達市場調査機能」と「原価企画分析機能」です。「調達市場調査機能」とは調達品に関する市況動向やサプライヤ動向、技術動向や需給動向などの幅広い動向を調査分析し、調達品に関する戦略をたてる上で活用するための機能。「原価企画分析機能」はコスト分析などでコスト妥当性を判断し、場合によってはコスト分析を駆使することでVE、VAへつなげていくための機能です。
多くの企業でこれらの機能は担当者が実務の傍らやっているのが実態ですが、これらの機能を専任部隊として持つことで、より戦略的な機能を満たしていくという提言でした。昨今LCB(ローコストバイヤー)ということでオペレーション業務はシェアード化やアウトソーシング化が進んでいます。こういう時代に、より戦略的な機能へ人員を配置することが、世界一の購買部作りにつながるという提言でした。

最後は横浜グループです。

このグループは特定のテーマを研究するという事ではなく、勤務先や自宅が横浜周辺である方々を中心としたグループになります。このグループの研究テーマは「企業価値を最大化する世界最高の購買部を作る」という壮大なものです。またそのためのプロセスとツールの研究・開発をしてきました。

具体的にはカテゴリーマネジメント、ステイクホルダーマネジメント、オーガニゼーションマネジメントの3つのマネジメントとそれに紐付く23のアクションそして23のアクションについてそれぞれプロセス、ツール等を開発しており、全体として約400ページにも上るアウトプットを作り上げました。(彼らはバイブルと名付けています)これらの23のアクションは様々なケースに応じていくつかのアクションを組合せることで解決できます。

このグループの最大のポイントはまずはその圧倒的な量です。以前私が在籍していた外資系のコンサルティング会社でもこのようなメソドロジをまとめ、コンサルティング活動やコンサルタントの教育に役立てていました。それに匹敵するようなノウハウの体系化をコンサルタントではない現場の人間が作りだしたのです。
本当に凄いことですね。

今回は先回に引き続き3グループの発表内容を紹介いたしました。
全てのグループに共通することはアウトプットの質と情熱の高さです。今回5グループの発表を全部聞いていただいた参加者には最優秀グループの投票をお願いしましたが、各グループとも最優秀グループ賞を本気で取りにきていました。
また各グループとも甲乙つけがたい素晴らしい内容でした。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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