調達購買スキル-品目ナレッジは必要か-

2014.11.14

経営・マネジメント

調達購買スキル-品目ナレッジは必要か-

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

調達購買人材に必要なスキルは大きく三種類に分類されます。

昨今多くの企業で調達購買人材のスキル育成が求められています。スキル育成のためにはそもそも自社の調達購買人材にどのようなスキルが求められるかを棚卸しすることが必要です。
それではどのようなスキルが必要でしょうか。私共は調達購買をやられている方に求められるスキルは大きく3種類に分類されると考えています。

一つ目は「調達・購買共通スキル」です。
これは支出分析やコスト分析、ソーシング、ネゴシエーションやサプライヤマネジメント、ユーザーマネジメントなど担当する品目に関係なく調達購買で必要となるスキル。またこの共通スキルは管理者や企画部門として必要となる戦略マネジメントスキルと実務スキルに分けられます。

二つ目は「ファンダメンタルスキル」です。
これはビジネスパーソンに共通して必要な基礎的スキルであり、例えばコミュニケーションスキルや調整能力、ファシリテーションスキルやプレゼンテーションスキル、プロジェクトマネジメントやベーシックなビジネスマナーの理解などもここに属します。

最後のスキルは「品目/業種スキル」です。
これはスキルではなく知識と言い換えてもよいでしょう。担当する品目のサプライヤの情報、新技術や新サービスの情報、市場環境や市況情報、購入品がどのように作られているか、などの製造に係る知識なども含まれます。この「品目/業種スキル」はとても重要なスキルですが購入する品目に依存するため幅広い品目のスキルを持つことはとても難しいことです。

最近調達の現場の声でよく聞かれるのがこの「品目/業種スキル(知識)は必要
ですか?」ということ。
これに関しては二通りの考え方があります。一つは「専門性を極める必要がある」という考え方です。
外資系企業などが調達購買職の採用を行う際には購買経験だけでなく、品目の
専門性を持っているか、が一般的に求められます。例えば物流専門とかIT専門とか特定分野の専門性です。むしろ求められるのは品目や業界の専門性が主になるため、調達購買経験よりも、対象品目や業界の経験の方が求められることもあります。最近ではより技術的に進んでいる買いモノをすることもありますので、日本的な事務技術職の分け方から言うと技術職が求められるというのも一つの傾向です。
ある方がこの専門スキルについておっしゃられていたのは、自動車などのカスタマイズ化された部品の購入は、摺合せ型製品なので専門知識よりも調整能力が重視され、一方でハイテク製品はモジュールの組立てなので、部品についての専門知識がより求められ品目によっては技術職でないと手に負えなくなるということがありました。おっしゃられる通りです。最近は自動車も部品の開発自体をサプライヤに丸投げしており、ブラックボックス化が進んだため社外から専門の技術者を調達購買のサポート役として置いているという企業もあるようです。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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