【地域活性化のススメ】地方より東京のほうが疲弊している

2015.07.10

ライフ・ソーシャル

【地域活性化のススメ】地方より東京のほうが疲弊している

「地方創生のススメ」編集部 (東京過疎化プロジェクト)
合同会社RegionWire

全国各地で地域おこしや地域活性化に向けて取り組んでいる企業・団体を紹介する「地域活性化のススメ」。 今回は四国や瀬戸内海の島々の地域おこしに奮闘する地域活性ベンチャー・株式会社459の取り組みについて紹介しよう。

しかし真鍋氏は、地元高松ではなくあえて小豆島を拠点とすることにした。

「取り組みを始めるにあたって、何か象徴的な存在を軸にするのが分かりやすいと考えました。香川と言えば“うどん”が真っ先に思い浮かぶと思いますが、既に『うどん県』などの取り組みが行われています。では次に代表的なものは何かと考えると瀬戸内海の島々であり、その中でも象徴的存在と言えるのが小豆島でした。」(同)
「小豆島と言えばオリーブが有名ですが、実は他にも素麺や醤油などさまざまな名産があり、これらは有力なコンテンツだと言えますが、まだまだ一部の人にしか知られていません。また小豆島は香川県のなかでも高齢化や少子化などが進んでいる、まさに社会問題の縮図といえる地域でもあります。そこでこのような二面性を持った小豆島を拠点にしようと考えました。」(同)

そして459では島のさまざまな食材を使ったお菓子をつくるとともに、それらにまつわるさまざまな物語を交えながら販売する「ポン菓子」や、地元の生産者と産品が描かれた12枚のカードの中から野菜や果物、加工品などお好みの商品を選んで申し込むと、旬の時期に地元の生産者から直接送られてくる「小豆島のギフト」などを始め、小物やTシャツなどの物産を生産したりするなど、地元経済に資する活動であれば分野を問わず積極的に手掛けていくという。

またこの5月からは新たに「四国食べる通信」を始めた。これは一言でいうと“食べる情報誌”で、隔月で四国の食材と情報誌を一緒にして消費者に届けられる。ちなみに創刊号では高知のカツオと有機しょうが、天日塩が同梱された。

生産者と消費者を真の意味でつなぐために

その「四国食べる通信」のお披露目会は東京で開催されたが、その狙いを次のように語る。

「別に10,000件売る必要はなく、1,000件で良いと思っています。また仮に10,000件受注したとしても、10,000個も作物をつくれるわけでもなければ、10,000匹も魚を釣れるわけでもありません。地場の食材は大量生産・大量消費のモデルではないのです。」(同)
「その代わり1,000人の“仲間”をつくる、つまり本当の意味で生産者と消費者をつなぎたいと思っています。私たちの取り組みは生産者と消費者の距離を近づけることであり、消費者の多くは都会の人たちです。そこで東京でお披露目会を開催することにした次第です。」(同)

また日常的にも、生産者と消費者を近づけるために積極的にSNSを活用して情報発信を進めている。

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