「経営者にとってのチームビルディングの重要性」とは

画像: NAVFAC

2014.03.22

経営・マネジメント

「経営者にとってのチームビルディングの重要性」とは

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

今回お話する事例は、約1ヶ月前からチームビルディングメソッドの導入を始めた企業のトップインタビューを通じて経営や経営者にとってのチームビルディングの重要性について考えていきたいと思います。

今回のコラムは経営者から見たチームビルディング重要性について、代表の言葉を引用しながら一問一答でお伝えしていきます。では、始めます。

質問1「これまでの(1ヶ月の)取り組み状況はどのようなものですか」
皆、能動的に取り組んでいる、勿論、温度差はあるが。
私が経営者として重視しているのは表面的な取り組みではなく、議論の質を変えることにある。

質問2「議論の質を変えるとは何でしょうか」
議論の質とは、これまでリーダーとの会話の大半は業務(作業)状況についてのものばかりだった。未だ、リーダーの中には「業務状況=チーム状況」と勘違いしている者もいる。
しかし、私が求めているものは作業がどうなっているかではなく、組織力がどのように向上しているかということだ。個別の業務改善は単にDoの改善でしかなく、小手先の対応で終始することが多い。DoだけでなくBe(取り組み姿勢、視野、スタンス、マインドなど)が変わることで始めて組織力に変化が生まれる。

質問3「Beの変化をどのようにレビューしているのですか」
Beの変化は8ステップの各要素のついての状況を確認することで行える。第1の「チーム意識」はリーダー自身のチーム状態の説明時に使われる言葉とスタンスを洞察していれば分かる。第2の「安全な場」は本当に本音の話ができているかだが、リーダーが聞いているメンバーの意見と私やリーダー以外の人間が聞いている意見に差がないかどうかで判断できる。結局、どんなに良い話でもリーダーの顔色で言葉を選んでいるのでは安全な場とは言えない。

質問4「このようなレビューの最も重要なことは何でしょうか」
一つは私が考えているマネジメントとは作業管理ではなく、組織力強化であることを明確に理解してもらうことにある。これにはとても労力がかかるが、マネジメントの本質が変わらなければ本当に得たい変革は実現できない。
二つ目は、作業管理の視点からは本当の意味でチーム力は生まれないことを理解してもらうこと。最も怖いことは自分の作業の完了ばかりに注力し、周りが見えなくなってしまうことだ。本来、業務は私達企業が持っているビジョンやミッションを実現するためのもの。
組織とは何のために存在し、業務の目的は何であるのかといった本質と向き合う習慣がなければ、小手先の変化は生まれても本質は変わらないし、ミッションの実現のために大きな視野で部門間を横断するような取り組みは生まれない。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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