ビッグデータを活用した電子チラシに疑問あり!!

2013.06.26

営業・マーケティング

ビッグデータを活用した電子チラシに疑問あり!!

渡部 弘毅
ワクコンサルティング株式会社 ディレクターコンサルタント

「ビッグデータ」は大流行ですが、プロモーション系へ活用は、ややもすると効果ないケースがあります。それはソーシャルメディアの普及が原因です。

凸版印刷は「ビッグデータ」を活用した電子チラシサービスを始めます。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と提携し、同社のポイントカード会員の属性や利用情報といったデータを活用し、利用者一人ひとりの関心に合わせた個別の内容の電子チラシを配信します。紙の印刷事業は成長が鈍化しており、成長分野のネット関連事業を拡大するようです。

こうしたプロモーション系へのビックデータの活用は王道のようですが、私は少し疑問を感じています。

ソーシャルメディアが普及した現在においては企業からのおせっかいなメッセージよりも友人の発するお勧め情報に共感を覚えるという流暢です。
こうなると、企業は100万人対する個別の電子チラシを発するより、100人のコアな顧客との正直な対話の方が100人の後ろに控える100万人への共感ネットワークへの浸透につながり、効果的になってきます。

そして仮にビックデータを活用するとすれば、その100人をいかに見つけ出すかに注力するべきです。
ビッグデータは当然商品企画や開発には使うべきですが、顧客との直接コミュニケーションに関わる施策に活用するときが特に要注意となってきます。

「プロモーションとは企業からの発信施策で、消費者の趣向を詮索・予想し消費者ごとにカスタマイズされたメッセージを発信する施策である。」

という従来の発想から、

「生活者同士の会話の中に入れていただき、生活者と正直な会話をするコミュニケーション施策である。」

という発想へチェンジしてビックデータも活用していくべきと考えます。

いずれにせよ、ソーシャルメディアの浸透は、ビックデータに投資できる大企業に対して、中小企業が製品力と正直な対話力で勝負していける時代になってきたような気がしてなりません。

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