ついに「偽装」にヤラレタ:愛する箱根の湯

2007.11.23

ライフ・ソーシャル

ついに「偽装」にヤラレタ:愛する箱根の湯

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

「吉兆」とは幸か不幸か縁がなかった。 が、不二家の製品も白い恋人も赤福も、甘いものが好きではないので摂取量は少ないだろうが、お土産でそれなりに食べていた。比内鶏は赤坂あたりの串焼き屋で何度かありがたがって食べた。なんちゃって牛肉ミンチはどこかで食べたかもしれない。

人工の白濁湯は火山成分がたっぷり含まれていることから、温泉の分類でいう「療養温泉」としての大いなる価値があるとの関係者のコメントも記事には取り上げられていた。確かに湯から出てからの体の温かさは特筆すべきものがある。その効能を人工温泉を作っていた関係者は強弁する。また、問題の旅館・ホテルも効能があることを理由に人工であることを明示しなかった言い訳をする。

効能はありがたい。更に完全なる偽装であった白骨温泉の「入浴剤使用」などに比べれば成分自体は天然だ。
が、やはりきちんと言ってほしかった。

人工温泉の歴史は古く、記事によれば昭和初期からのことだという。
白濁湯が天然のものでなく人の手が入っていたとしても、成分が人工であるわけではない。入浴剤なら興醒めであるが、成分はきちんと火山由来のものでもあるし、今となっては歴史もあり効能たっぷりの人工温泉は、人間の英知の結果としてきちんと説明してくれれば筆者は納得できる。

この人工温泉は法的には何ら問題がないようだ。また、ここまで歴史があり、効能もあるのなら今更やめることもないだろう。
だがしかし、今まで「説明責任」を果たしていなかったのも事実だろう。

本来であればこうしたスクープが出る前にきちんとしてほしかったことであるが、報道されたからには、一連の偽装問題と同列に扱われたくなければ関係各所からの公式の説明を求めたい。さらに、各温泉の効能書きにも「人工であるが成分はたっぷり」という旨を明記してほしい。

この週刊文春のスクープ記事を書いた記者は箱根育ちであり、体を壊したときに箱根の湯に救われたという。筆者も幼少期から馴染んだだけでなく、独立時の忙しさと少々の体調不良を癒した思い出がある。そして忙しい時には常に「時間ができたら箱根に行く」ということを夢見てがんばっている。今日もそうだ。

愛するものに裏切られることは悲しい。
しかし、見苦しい姿を見るのはもっと悲しい。
昭和初期から脈々と行われてきたことが正しいことなら、どうか胸を張って、きちんと説明をしてほしいと願っている。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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