インバウンド・マーケティング-ハンターからハーヴェスターへ

2012.10.31

営業・マーケティング

インバウンド・マーケティング-ハンターからハーヴェスターへ

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

「ad:tech tokyo 2012」@東京国際フォーラムにおいて行なわれた講演、 「インバウンドマーケティング~従来型デジタルマーケティング脳を切り替えるためのレッスン」(株式会社スケダチ 代表取締役 高広伯彦氏) を聴いてきました。 今回は、高広氏の講演内容に、私の考えも踏まえ、インバウンドマーケティングとは何かについてまとめました。(したがって、内容に対する文責はすべて私にあります)

「インバウンドマーケティング」の主な特徴は、私の理解では以下の3点になります。

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1 対象顧客を探し出し、「ターゲティング」するのではなく、消費者にとって有益なコンテンツを公開し、見つけてもらいやすい工夫をして、関心のある消費者に見つけてもらう(get found)

2 近々購買したい人に今すぐの購買を促すだけでなく、ちょっと関心がある、情報を集めているだけの人も含め、見込み客(lead)との関係性を確立し、育成していく。

3 上記の目的達成のために、ブログ、動画、ソーシャルメディア、e-newsletter(メルマガ)、SEM/SEOなど、様々なメディア、ツールを整合性、一貫性のある形で統合的に活用する。

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高広氏も強調していましたが、インバウンドマーケティングは、

「全く新しい方法」

というわけではありません。

インバウンドマーケティングの核にあるのは、

「ユーザー視点」

です。

そのルーツ(原点)は、1999年発刊されベストセラーとなった、セス・ゴーディンの

「パーミションマーケティング」

に遡ることができると高広氏は指摘します。

同書の中で、セス・ゴーディンは、マスメディア広告は、消費者(オーディエンス)の生活に勝手に割り込んでくる

一方的なコミュニケーション

だから嫌われ、アテンション(注目)を得られにくいと主張し、まず消費者の

「許可(パーミション)」

を得ることから始めるべきだと説いたのでした。

その後、検索エンジンが普及する中、Googleのリスティング広告、

「AdWords」

では、サイト閲覧者のクリック率に応じて表示順位が決定される仕組みが採用されましたが、これは、消費者の当該広告に対する関心の強さ、すなわち

「支持率」

によって広告の露出度合いが決定されるものであり、広告が「企業視点」から「ユーザー視点」へと移行しつつあることを表すものでした。

また、ブログやソーシャルメディアを通じて、消費者自らが積極的に情報発信し、消費者同士のつながりを通じて情報共有が頻繁に行なわれるようになったことから、マス広告の影響力は弱まっています。

消費者はもはや、マス広告にあまり依存することなく、検索エンジンを活用し能動的に情報収集すると同時に、ソーシャルメディアでつながっている友人・知人の情報を頼りに、

購買意思決定

を行なうようになっていますね。

このような歴史的背景を踏まえ、消費者の購買意思決定の変化に対応する解決策として提唱されたのがインバウンドマーケティングです。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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