プロに求められるのはKYよりMY

2007.11.17

仕事術

プロに求められるのはKYよりMY

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

KY、すなわち「空気読め」は今どきのコミュニケーションを円滑に進めるために必須の能力といえる。しかし、ビジネスのプロ、特にマーケッターを目指すなら、求められるのはMYだ。ではMYとは一体なにか。

たとえば世界第二位の経済大国はどこか。日本である。ただし、これまでの
ところは、という保留条件がつく。そこで次の質問、もう3年後に迫ってい
る2010年に同じ質問をすれば、正解はどう変わるだろうか。

確定とまでは言い切れないにせよ、かなりの確率で答は「中国」となってい
るはずだ。さらに2020年ならどうか。今から13年後には世界第二位の
経済大国が「アメリカ」となっていたってちっともおかしくはない(ひょっ
とすると第二位がインドという可能性さえある)。

そんな未来を今から読んだ上で、どんなビジネス(=価値提供)を、どんな
業種・業態で、どのエリアで、誰をターゲットに定めて、自社をどんなポジ
ショニングにおいて展開していくのかを考える。これが古い言葉でいえば
『先見の明』であり、今風に表現するなら『MY(マクロ読め&未来読め)
である。

ところでマクロ分析といえば、実はマーケティングのイロハのイである。
が、これを正しく行なうことは意外に難しい。なぜか。マクロな動きを的確
に把握するためには、常日頃からいくつかのテーマを持って、世の中の動き
を見ていく必要があるからだ。

だから、たとえば急に「じゃあ、いま企画している○○のマーケティング企
画を考えて」と依頼されて、さて、その○○を取り巻くマクロ環境はとリ
サーチしても、通り一遍のことしか掴むことはできない。それではズバッと
核心を突いたプランニングを立てることは難しい。

なぜか。マクロの動きは短期的・表面的には目立った変化として出てこない
からだ。逆にいえば、だからこそその流れを的確に読める人にはビッグチャ
ンスを掴めることになる。

たとえばケータイ通販である。このところケータイ通販のマーケットサイズ
が急成長している。その拡大するマーケットの中でほぼダントツと言ってよ
いぐらいの強みを発揮している企業がある。ゼイヴェルという。東京発(初
でもある)のリアルクローズ・ファッションイベント『東京ガールズコレク
ション』を仕掛けている企業と言った方がわかりやすいかもしれない。

このゼイヴェルがケータイ通販に目を付けたのは、ドコモのi-modeがサービ
スインするかしないかの時代、まだ21世紀を迎える前のことだ。当時の
ケータイは、もちろんまだモノクロ画面である。これをモニターと呼ぶのは
ふさわしくなく、まさしく画面と呼ぶべき代物である。小さい、見づらい、
通信速度も遅い。ましてやまだまだ「つながる」こと自体がキャリアの差別
化ポイントになっていたような時代の話である。

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

関連記事

竹林 篤実

コミュニケーション研究所 代表

フォロー フォローして竹林 篤実の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。