消費者庁サクラの口コミNGでも旧来の枠組で根本ルールは変わらず

2012.06.04

営業・マーケティング

消費者庁サクラの口コミNGでも旧来の枠組で根本ルールは変わらず

安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長

今日は、ソーシャルメディアや口コミサイトなどを含めて問題になる「マーケティングの倫理」とその規制に関して。

これって、本当にあるべき姿なのでしょうか? 本来定めるべきは、「サクラ・ヤラセに類する、消費者をだます行為」を禁じる(またはそれが明確になる)ことなのではないでしょうか?

「そんな無茶言っても」と思うかもしれませんが、米国では、「広告主による虚偽またはミスリーディングな広告行為はNG」だとする、消費者を欺く広告(優良誤認や有利誤認であるかにかかわらず)を禁止するガイドラインを2009年12月より発効させています。

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消費者庁は、前述の資料のなかでこのFTCの件も脚注として言及していますが、その方向にルールを変えていく動きは日本では表面化していないようです。

もちろん日本の法律と米国の法律は異なりますし、根本的に何かを変えるには、大きな力と時間がかかります。法律、法律施行規則、ガイドラインのどの段階でどう変えていくのかなど、庁内で調整しているところなのかもしれません。

前回のコラム「渋谷ヒカリエが教えてくれたWebサイトリニューアルの真髄と覚悟」でも書きましたが、すでに成立している何かを変えるには、大きな覚悟と変革を示すフラッグシップが重要です。

消費者庁の方には、ぜひ、現行法の範囲内での調整に留まらず、日本の「マーケティングの倫理」を明確に示し、現在の消費者の環境に合った他国に誇れるルール作りを進めてもらえればと思います。

そして、マーケティングを担当する人は「現在の法律が現在定めている範囲」だけでなく、「法律が目指すあるべき状態」を見据えた正しい倫理をもって行動していただければと思います。そうすれば、法律が今後変わっていっても不安になることはないですよね。

※この記事は、Web担当者Forum(Web担)に掲載した編集部コラムを転載しています。
元記事:消費者庁「サクラの口コミNG」でも旧来の枠組で根本ルールは変わらず
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