レンタル市場はどこへ行く?

2012.04.06

ライフ・ソーシャル

レンタル市場はどこへ行く?

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 4月3日付日本経済新聞・消費欄記事。高級ミシンのレンタル利用広がる。ミシンに限らず「まず、購入して使用する」というスタイルはもはや昔。まずは「お試し」。もしくは「ずっとお試し」。その根底にあるものは何だろうか。

 消費者の価値観は確実に変化している。「モノの所有」より、「賢い使用」が主流になってきている。故に、レンタル市場が活況を呈しているのである。
「レンタル」といえば、以前は「レンタカー」などは、「クルマを所有することはできないが、必要なときに借りたい」という需要に応えていた。つまり、「所有の次善策」。もしくはレンタルの定番といえば「運動会」などの非日常的イベント用品。必需品ではないものをレンタルするのがアタリマエだった。しかし、昨今では「家具」「カーテン」などの生活必需品のレンタルが活況を呈している。

 レンタル市場活況の背景として、「モノを持つリスク感覚」が大きくなってきたことも挙げられるだろう。も使わなくなったときに「捨てる」という行為が法的(家電リサイクル法など)にも面倒な手順が存在するようになり、意識の上でも「エコ感覚」の発達がハードルを高くしている。記事の「ミシン」はそれらの意味で、レンタルの王道であるといえるだろう。

レンタル市場は今後、さらに拡大するだろう。例えば、一部で運営されているが「ペットレンタル」などはさらに環境を呈するのではないか。「飼いたくても飼えない」という人は多い。現在はそれを「猫カフェ」「犬カフェ」などが代替しているが、自分の好きな場所、自室などで触れ合いたいというニーズに対応できる。また、面倒な世話や各種の手続きという面倒を回避できるができるし、病気・死別などのリスクもない。

 キーワードはTime saving(利便性)と、Peace of mind(心の平穏)の提供。便利で手軽。それでいて面倒やイライラから解放されて、そのモノを使ったコトを心から楽しむことができる。そんな消費者のニーズがレンタル市場を拡大させているのだろう。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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