オヤジの理屈による『AKB48VS少女時代』比較論!

2011.06.20

営業・マーケティング

オヤジの理屈による『AKB48VS少女時代』比較論!

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

「第3回AKB48選抜総選挙」の過熱する報道を冷静に横目で見ていた私(48才)の最近のヘビーローテーションは、少女時代の「MR.TAXI」である。私の周りのオヤジに「少女時代」の隠れファンは多い。我々オヤジは、AKB48より、断然「少女時代」の方が好きなのである。それは、何故か?

景気が低迷する中で生まれた「格差という物語」は、自らのその位置を格差の下位に定める者の方が推進力を持つ。AKB48を支えるファン達は、その格差の物語の推進者であり、AKB48自体が総選挙という活動を行うことによって組織内格差という物語を紡ぎ出し、拡大している。「格差という物語」が、AKB48のコンテクストには脈々と流れている。

では、この格差の下位に定める者達のコンテクストに、なぜオヤジ達は、なじめないのか?その答えは、簡単である。

バブルを経験したオヤジ達は、この格差社会の中で、決して自分を格差の下位にいるとは認めたくないからである。経済成長の神話を今もこころの中では信じて、いつかは・・・いつかは・・・という上昇志向を抱えて生きているからである。

韓国から日本にやってきた『少女時代』には、わかりやすくて、がむしゃらな上昇志向が感じられる。日本が元気だったころの上から目線を彼女たちは、持っている。自分を格差社会の上位にしがみつきたいと願うオヤジ達の無駄な征服欲は、本能的にそこを逃さない。

『少女時代』の隠れオヤジファン達は、大抵、酒席でバブルの時の話を喜々としてする。この期に及んでの無駄な上昇志向かもしれない。しかし、『少女時代』がさらなる世界進出を企てていると聞くと、心の底で頑張れとエールを送っている。上昇志向みなぎるハイコンテンツを世界に送り出し続けてきた企業戦士だった日本のオヤジ達は、『少女時代』にあの頃の夢を見ているのだ。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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