米アップル社の凄い調達

2011.02.23

経営・マネジメント

米アップル社の凄い調達

野町 直弘
調達購買コンサルタント

今年の初めに日経新聞に衝撃的な記事が掲載されていました。 それによると、 「アップルが2010年に購入した半導体は120億ドルで世界3位の見込み。2011年には韓国サムスン電子を抜いて、米ヒューレット・パッカード(HP)に次ぐ2位となる見通しだ。」であり 「低消費電力プロセッサー「A4」のようにアップルは本体の仕様が世界共通なため、部品メーカー1社からの調達量は桁違いに大きくなる。」とのことです。

しかし、アップルの場合はヒットする製品開発力と徹底した原価企画、戦略部品の共通化、サプライチェーン最適化が共存しているのです。
これは結果的にそうなったのではなく、意図的に実現しているものです。
つまり企業の経営戦略そのものがこのような企業全体の最適化を実現していると言えます。

今回の記事を読み私はそれを再認識しました。
取引先に対するCSR監査は企業の風評リスクをマネジメントするために今後益々重要視されていきます。つまりアップルは彼らのブランド力を強化する(劣化させない)ために大きなお金をかけてわざわざ1000人を対象にした監査をやっているのです。

これはブランドマネジメント、製品戦略、調達を含むサプライチェーンマネジメントの同期化であり、最適化です。
記事の裏側にどのような事実が存在するのか、わかりませんが、もしこれが事実だとすれば、調達機能が事業モデルのイノベートをリードしているとも言えるでしょう。
まさにイノベーション型調達モデルを実現している米アップル社の凄さです。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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