「EQ」?「SQ」?「大人力」?「常識力」?最近いろいろありますが・・・
わたしの社名にあるEIというのは”Emotional Intelligence”の略です。「情動知性」と訳されますが、わかりやすく言うと、感情をコントロールする知性・能力のことで、これが高いと、人とうまくやっていくための基礎能力が高い、ということが言えます。
欧米ではEIという言葉が一般化しているようですが、日本においては「EQ こころの知能指数」(D. Goleman著、1996年)という本がベストセラーになり、EQという呼び方が主流になりました。
IQが高くても社会でうまくやっていけない人は多い、では、そのために必要な能力は何なんだろう、という問いに対する直感的な答えが無い中、EQがIQよりも重要である、というその本のメッセージはわかりやすかったのでしょう(実際はそんな単純なものではありません)。まだゆとり教育の方向に向かっている時期でもあり、「反IQ」という観点より支持する向きもあったのかもしれません。
EQという言葉が紹介されて10年を経過した今日、EQの名を冠した書物は多数出版されているし、企業においても人事担当者であればほとんどの人が知っている概念であるといえます。
EQを代表例として、その後も「xQ」と名乗る概念は数多く登場してきました。下記にいくつか今あるものをアルファベット順に並べてみました。ほとんどのアルファベットはそろっているみたいです。やはり人間を測定するための切り口はさまざま・複雑ですね。
人の能力を測定するという意味では、最近「常識力」・「段取り力」・「大人力」・「こころ力」等をテーマにさまざまな検定・ゲームが発表されています。やっぱり日本人はある目標を数値化して、それに向けて努力するのが好きなようです。
理論的背景の確立した「xQ」を統合して「xx力」が向上できるソリューションを開発することがひとつの方向性ではないかと思っています。
それでは、また次回に・・・
AQ (Autism-Spectrum Quotient=自閉症スペクトラム指数; Adversity Quotient=逆境指数)
BQ (Body Quotient=ボディ指数)
CQ (Creativity Quotient=アイデアの知能指数)
DQ (Developmental Quotient=発達指数)
EQ (Emotional Intelligence Quotient=情動知能指数)
FQ (Finger Function Quotient=手指機能指数)
HQ (Humanity Quotient=人間性指数; Happiness Quotient=しあわせ指数)
IQ (Intelligence Quotient=知能指数)
LQ (Love Quotient=恋愛能力指数)
MQ (Motor Quotient=運動指数)
NQ (Network Quotient=思いやり指数)
PQ (Practical Intelligence Quotient=実用的知能指数)
RQ (Reputation Quotient=企業評価指数)
SQ (Social Intelligence Quotient=社会的知能指数; Spiritual Quotient=精神指数)
TQ (Technology Quotient=技術指数)
WQ (Will Quotient=意思指数)
XQ (Execution Quotient=実行指数)
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2009.02.10
2015.01.26

野口 昭彦
株式会社ライトワークス ディレクター
東京大学大学院理学系研究科化学専門課程修了。スタンフォード大学大学院コンピュータサイエンス科修士課程修了(MS)。日本IBMにて、ネットワークを使った新規事業立ち上げ等のプロジェクトに従事。ボストンコンサルティンググループ等で経営戦略コンサルティングを実施。ライトワークスではスマートデバイス等を利用したラーニングサービスの企画を手掛けている。
