チキン戦争:ケンタッキーは「集中戦略」で逃げ切れるか?

2010.11.12

営業・マーケティング

チキン戦争:ケンタッキーは「集中戦略」で逃げ切れるか?

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

 今年の夏の訪れと共に勃発した、マクドナルド対ケンタッキー・フライド・チキンの「チキン戦争」。猛暑を通り越した激暑だったこの夏の暑ささながらに、マクドナルドが激しい攻撃を仕掛けるも、ほぼ静観を決めていたケンタッキーに動きが見えてきた。果たして戦いの行方やいかに?

 マクドナルドのホームページを見ると、会社概要の業務内容には「ハンバーガー・レストラン・チェーンの経営並びにそれに付帯する一切の事業」と書いてある。そして、原材料の安心を説明するページには「100%ビーフパティ」を訴求している。そう、マクドナルドといえば、消費者のアタマの中には「100%ビーフハンバーガー!」だったはずだ。しかし・・・

 「チキン№1はマクドナルドだ!」とマクドナルドの原田社長が言い出したことから、チキン戦争は戦端が開かれた。
6月20日のチキンメニュー製品発表会での発言。「チキン市場3950億円のうち、マクドナルドは640億円。すでに16.3%のトップシェアを持っているが、まだマクドナルド=チキンという認知がされていない層がある。」(J-CASTニュース 6月20日)ということで、不動の1位を目指し、マクドナルドの侵攻が始まった。キャラクターに笑福亭鶴瓶を起用したCM大攻勢とメニューの連続投下。この秋も新メニュー「アイコンチキン」がシリーズで投入されている。

 そもそも、「チキン戦争」といわれ始めたのは、7月8日に渋谷の公園通りにケンタッキー・フライド・チキンの次世代店舗がオープンし、そのすぐ隣にはマクドナルドの戦略的次世代店舗があるという象徴的な光景だからだ。
 その後、守勢のケンタッキー・フライド・チキンはといえば、静観を決め込んでいるように見えたが、ついに動きが見えた。
 11月11日付日本経済新聞11面に<日本ケンタッキー 健康配慮型拡充 新型店、3年で100店>という記事が掲載された。店内の様子を撮影した写真には<揚げずに焼いたチキンなどで健康志向の消費者を取り込む>とある。
 新型店とは、上記7月8日に渋谷の公園通りにオープンしたタイプの店舗を指しており、その特徴は、オーブンで焼いたノンフライのチキンや、野菜を使ったサンドイッチやサラダなどのヘルシーメニューだ。「揚げないのにフライドチキン。野菜たっぷりで健康になる」という、「ファストフード&揚げ物の美味しさ」と「健康」という二律背反の解決が「次世代のケンタッキーの姿である」というポジショニングを示しているのだ。
 記事には、新型店を渋谷公園通り店に続いて<初のFC店として福岡中央区で2号店を出す。2010年度中に2~3店を設け、全国の都市部を中心に店舗網を築く>とある。実験店舗的な意味合いもあった渋谷公園通り店に続く2号店がFC契約形式となり、立地も具体的に決まった。今後に向けた本格的な始動ということだ。
では、ケンタッキーは「チキン戦争」をどのように戦っていこうというのだろうか。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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