【問】“目標達成意識”が低い部下の指導法

2007.10.10

組織・人材

【問】“目標達成意識”が低い部下の指導法

泉 一也

私は自動車販売店の店長をしています。半年前に、業績の悪い店舗へと異動してきました。 部下は6名いるのですが、『売上目標を達成する』という意識が全員低い状態が続き、業績も伸びず困っています。

“売上が上がれば給料が上がる”というインセンティブがあるにも関わらず意識が低いというのは、私には理解しがたいです。

月初には、全員の前でコミットメントと称して売上に直結する販売台数を宣言してもらうのですが、言葉だけになっているのが現状です。

どのように部下の“売上目標の達成意識”を高めればいいのでしょうか?

(自動車販売店 店長 男性 45歳)

【答】『売上目標の達成』は業績向上の“いち選択肢”と考えるべし
会社によって程度の差はありますが営業部門には『売上目標の達成』が必ずといっていいほど問われます。

『そんなの当たり前・・』と思われたでしょうか?

今、反射的に思った“当たり前”には、あなたの先入観が潜んでいます。実は、この先入観に、解決のヒントが隠されているのです。

一緒に考えていきましょう。

例えば、売上目標の達成が問われないと、なぜ駄目なのでしょう。目標が達成できず、業績が悪化し、会社がつぶれてしまうからでしょうか?本当にそうでしょうか?

売上目標がそもそもなく、もちろん目標達成も問われず、売上意識も全く無い会社を私は知っていますが、社内には活気があり業績も順調に伸びています。

もし誰しもが納得いく説明ができなければ、それはあなたの先入観だと思ってください。

先入観という言葉を聞いて『先入観は悪いものだ』と反射的に思ったらそれもあなたの先入観です。(ややこしいですね)

ほとんどの人は理由も無く、良い・悪い、○○であるべきた、 △△であってはならない、と反射的に思っています。

なぜなら、社会で生きていくために先入観は必要な思考だからです。

危険な人や危険な場所をいち早く察知して回避できるのは先入観があるからなのです。いちいち理由を考えていたら、命が危うくなります。なので理由も無く、反射的に思考が動くように訓練されてきたのです。これは、ありがたいことです。

話を戻しましょう。

もしあなたに“売上目標達成”の先入観があるとするなら、 “売上目標をたて、その目標に向かって行動し、達成することが大事だ”と、会社で教え続けられたことが原因かもしれません。

ここで何がいいたいかというと、業績を上げるのに、売上目標を立てて、達成意識を高めることは、あくまでも一つの選択肢に過ぎないということです。

キリンカップでサッカー日本代表が何年かぶりに優勝しました。オシム監督は同点で終わった最終のコロンビア戦を「いい試合だった」と褒めています。

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