カリスマバイヤー

2007.10.05

経営・マネジメント

カリスマバイヤー

野町 直弘
株式会社クニエ プリンシパル

購買部とMD(マーチャンタイズ)、両者とも、何かを買うというプロフェッショナルです。 が、人種も意識も全然違います。 カリスマバイヤーを目指すにはどうすればよいでしょうか?

最近、仕事やその他の場でMDの方々と接する機会がありました。
彼らは流通や卸、小売業の仕入担当であり、基本的にはメーカーから商品を購入、もしくは選定して、売り場で彼らが仕入れた商品を販売します。
ですから、売上に自分の仕事の結果がダイレクトに反映されます。

一方で、購買部(ここでは主に製造業他に従事する自社の製品の部品や原材料、その他の購入を行う部署)のバイヤーは、自社製品の売上にダイレクトに自分の仕事が反映されるわけではないですが、収益面での責任は非常に重くなっています。

どちらも「バイヤー」と称せられますが、一般的には「バイヤー=MD」という感覚の方が強いのではないでしょうか?

この二者の大きな違いは、購入品の仕様や機能の決定権を持つかどうか?でしょう。
但し、購買部「バイヤー」も企業によっては仕様や機能にまで口を出せるような権限を持つ、少なくとも、仕様決定に関わっていることが多くなってきました。

二者の志向はかなり違います。やはりMDは収益性よりも売上重視、購買部は売上や収益性ではなくコスト削減重視となります。

従事している人のタイプや考え方もかなり異なっていると思います。

但し、どちらも「何かを買う」ということを天職にしているプロフェッショナルです。
どちらの「バイヤー」もよい点や方法論があります。これをシェアしていけないでしょうか?

MDは何が売れるか?いくらであれば売れるか?どのようなシーンで使用されるのか?等々、様々な視点から購入するものを洞察しています。購買部バイヤーにはこういう視点は殆どありません。設計が書いた図面に従って、製造可能なサプライヤを探し出し、安定的かつ品質も問題ない物を購入しようとするだけで、丸い部品よりも四角い部品にすべきである、という発想は殆どないと言えるでしょう。

私は「バイヤー」は単なる手配屋ではなく、丸い部品を四角くすることで製品の品質も向上するし、デザイン性、機能性もあがる、というような意思決定やアドバイスができなければ殆ど付加価値はないと思いますし、そういう点で購買部はMDに見習うべき点があると思っています。

一方、MDはいくらで買うか、という点に関しては、まだまだ購買部に遅れをとっています。またコストだけではなく、供給面や品質面、それから中長期的なサプライヤ戦略に対する責任や意識は購買部バイヤーほど高くないと思っています。購買部バイヤーには多くの方法やり方を開発しています。
そういう点では、MDも購買部に学ぶべき点は多く残されていると思っています。逆にそういう意識や方法論を身につけることで、経営の視点で仕入れを見ることができると思っています。

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野町 直弘

株式会社クニエ プリンシパル

NTTデータグループのコンサルティング会社である株式会社クニエの調達購買改革コンサルタント。 調達・購買分野に特化したコンサルティングを提供している株式会社アジルアソシエイツの元代表。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルがサービス提供を行います。

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