今日は、SEOの話題を。「ロングテール」という言葉が一般的になって久しいですが、あいかわらずSEO業界では「1位表示させる」とか「○○というキーワードで1位の実績」とかいう話が多いですね。SEOってそれだけじゃないよね、という話です。
・ 「ロングテール」のSEO ―― 多数のキーワードで幅広く誘導できるようにする
・利点:検索エンジンのアルゴリズムが変わっても大きな影響を受けにくい
・利点:競合の少ない「ブルーオーシャン」なキーワードや、予想しなかったキーワードでの集客が可能
・欠点:コンテンツの数を増やす工数が必要である
・欠点:ユーザーの動線が多様なため、サイト内での誘導を工夫する必要がある
たとえばWeb担では、検索エンジンの検索結果からのアクセスに絞ってある一定期間でみると、次のような状態です。
・検索キーフレーズのバリエーション:16万5,000キーワード
・閲覧開始ページのバリエーション:1万2000ページ
つまり、1キーフレーズあたりのセッション数が(かなり少なく見積もって)平均で2セッションだったとしても、全体で33万セッションを検索エンジンから誘導できるのです。
もちろんWeb担はメディアサイトであり、検索エンジンにインデックスされているページも数万ページありますから、特殊な例ではあります。でも、幅広いコンテンツを受け皿にして幅広いキーワードで集客するロングテールSEOのパワーがわかるでしょうか。
ロングテールSEOのためのコンテンツ作成指南
競合の多いキーワードで上位表示させようとするヘッドSEOでは、現時点では自ずと「リンクを増やす」必要が出てきます。そうすると、有料リンクを買ったり、中国語サイトに日本語のワードサラダでページを作って文中からキーワードリンクするスパムSEOに手を染めたりする人も出てきます。また、KPIも順位やリンク数が中心になるでしょう。
そういう方向に向かうのではなく、週に1本でもいいので継続的にコンテンツを作っていくロングテールSEOをしていくのはどうでしょうか。ブログ、コラム、メルマガバックナンバー、Q&A、事例、お客さまの声……コンテンツは作ろうと思えばいくらでも作れます。まずは商材から大きく外れすぎない範囲で、さまざまな方向のコンテンツを作っていくほうが、キーワードの幅が広がるでしょう。
ただし、ロングテールSEOをする場合には、次の点に注意しましょう。
・各記事のtitle要素だけは、キーワードをちゃんと調べて付ける
・全コンテンツがインデックスされるようにサイトマップなどで対応する
・必ずアクセス解析をしてキーワード分析を行い、以後のコンテンツ作成に反映する
・訪問数は多いがコンバージョンへの誘導が少ないページを見つけて、「資料請求」などの誘導ボタンを適宜追加・調整する
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2009.02.10
2015.01.26
安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長
企業のウェブサイト活用やウェブマーケティングに関するメディア「Web担当者Forum」(http://web-tan.forum.impressrd.jp/)を運営しています。