シリーズ:マーケティングなんてカンタンだ!・間違いがちなフレームワークを総点検【第7回】4Pは「混ぜないと危険!」

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2016.06.15

営業・マーケティング

シリーズ:マーケティングなんてカンタンだ!・間違いがちなフレームワークを総点検【第7回】4Pは「混ぜないと危険!」

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

前回も述べたように、コトラー先生も「マーケティングのキモはポジショニングである」とおっしゃっている。ポジショニングで「ターゲットに対する魅力の打ち出し方」を明らかに出いたら、それを「4つのP」で実現していく。それが、「マーケティングの流れ」では、いよいよ最終段階の「施策立案」ということになる。だが、その「そもそもの前提条件」忘れて施策効果は全く出なくなるので重々注意が必要だ。

【効果期待で高くても買う・高いことでより効果が高そうなイメージ醸成効果も】

・Place=花王は自動販売機のチャネルがないため、コンビニ専用として棚を確保するところからスタート。今までにない商品であるという流通への働きかけが奏功し、優良な店頭陳列スペースを確保

【自販機がない弱みを逆手にコンビニに戦場を集中・大量の棚確保でCMとの相乗効果で手に取らせることに成功】

・Promotion=マス広告も大量に投入。テレビ等で認知・興味→店頭で手に取る→試用というターゲットからのPull販売の行動動線確保を作った

【製品特徴(効果)の認知・理解を図って、店頭接触時に手に取らせるという行動の後押しに】

以上のように、4Pの最適ミックスで成功したヘルシア緑茶だが、2013年10月、「サントリー・特茶」の猛追を受けて現在は苦しい立場になっている。「特茶」の「マーケティングミックス」はそのようなものかを見ていこう。

■ヘルシア緑茶を追い詰める、「サントリー・特茶」のマーケティングミックス

・Product=ポリフェノールの一種である「ケルセチン配糖体」に脂肪分解酵素を活性化させる働きがあることを明らかにしたとして、「脂肪の分解・燃焼」という、より「なぜ、効果があるのか」明確にした。また、味は普通のお茶飲料の中で「濃い味」とされているレベルでヘルシア緑茶ほど苦くない。また、定評のあるおいしい味と情緒的なイメージが形成できている「京都福寿園・伊右衛門」というブランドで展開している。容量は500mlと一般のお茶と同等。

【効果が分かりやすくて効きそう・伊右衛門だから味も良さそうで、事実飲んでみれば濃いめだがおいしい・容量も多くてお得】

・Price=170円とちょっと割高だが、現在清涼飲料は(ヘルシア緑茶発売時と比べると消費税増税により)160円となっているため、差は僅か。

【ヘルシア緑茶より安く、普通の飲料と比べると同量で10円高いだけ】

・Place=主販路はコンビニに加えサントリーが飲料業界2位・50数万台の保有量を誇る自動販売機にも投入。

【より広い売り場で面展開を図る】

・Promotion=CMキャラクターは伊右衛門シリーズで情感溢れる世界観で好評を博している本木雅弘と宮沢りえを起用。但し、思い切り機能訴求をし、登場時のキャッチコピーは本木が薪割りを演じながら「丸太はそのままでは燃えない。だから、分解。」と、脂燃焼のメカニズムを訴求。宮澤は「苦いトクホの時代は終わったようです。」と味訴求を行っている。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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