良いコスト削減と悪いコスト削減

2010.02.10

経営・マネジメント

良いコスト削減と悪いコスト削減

野町 直弘
調達購買コンサルタント

2009年は「コスト削減」の年でした。 しかしながらコスト削減には良いコスト削減と悪いコスト削減があります。今年は昨年やってきたコスト削減活動の真価が問われる年になりそうです。

しかし、昨年の「コスト削減」は当然のことながら、
良いコスト削減への取組みも多く試みられています。
冒頭の「2010年を読み解く」会で配られた
2009年の購買界の動きで多くでてきたキーワードが集中購買・共同購買です。
今までは考えられないような事業部が強い会社さんでも新たな試みとして
全社、グループ集中購買を進めようという試みが出始めています。
また、単に集中購買という域を超えて、
企業間の共同購買という仕組みつくりも試みられはじめました。
一時期脚光を浴びた開発購買も
技術職の方が購買部門へ配属されるという形で姿を変えてはいるものの、
技術に強い購買部門を目指した取組みが始められています。
また間接材購買における手法の開拓、
共有についても先進的な企業を始めとして積極的に取り組まれています。
こういう動きは大手企業だけではなく中堅企業においても
購買機能の強化、確立という形でスタートし始めています。

このように良いコスト削減の取組の事例も
だんだんと目立つようになってきました。

「集中購買なんて無理。集中購買したってコスト削減につながる訳ではない」
というようなご意見もあるかもしれませんが、
新しい仕組みを作ることは少なからず意味があることですし、
そういう取組みに対して謙虚に耳を傾け、支援・応援することが
私としても調達・購買界にとっても意味があることでしょう。

そして2010年は「コスト削減」の真価が問われる年です。
今まで取り組んできたコスト削減がよいコスト削減であれば、
2010年には大きな成果がでてきます。悪いコスト削減であれば長続きしません。
新しい基軸での競争が始まろうとしている今年には今までやってきた
「コスト削減」活動が間違っていなかったかどうかが見えてきます。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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