~いつまでそこにいるの?~人はいつ、どこで“フミダス”のか?

2010.01.25

ライフ・ソーシャル

~いつまでそこにいるの?~人はいつ、どこで“フミダス”のか?

ITmedia ビジネスオンライン
“ニュースを考える、ビジネスモデルを知る” ITmedia 編集部

新年は何かに踏み出すにはもってこいの時期。生涯学習のユーキャンも新年に合わせて“フミダスムービー”というキャンペーンを始めて、資格学習をうながしている。私たちはどんな時、どんな場所で踏み出そうと思うのかを考えてみた。[郷好文,Business Media 誠]

 雷に打たれたような体験から踏み出した人もいるだろうが、「父が使わないカメラを使って」映画を撮りだした『捨て猫OL』の山下敦弘監督のように、きっかけは割とささいなことである。

 しかし、きっかけはささいなことでも、そのウラには2つの情景がある。1つは雨だ。踏み出す背景では雨が降っている。空からの雨ではなく“心の中の雨”である。しっくりこない毎日、もやもやする心。くり返し仕事の無感動や、会社や組織からの浮遊感、やりがいなき喪失感、マユミのようにヘマからの劣等感もあるだろう。環境と自分との不調和がどこかにある。

 雨に濡れながら、「自分の傘は何か?」「自分は何者か?」と考える。それが2つ目の情景である。“傘”とは新しい体験、勉強や資格挑戦、趣味や習い事である。私は雨の中で中小企業診断士の勉強を始め、またブログを始めた。自分ができそうなこと、続けて差せそうな傘を選んできた。でも傘はなかなか開かないし、骨は何度も折れたが、そのたびに何とかつないできた。

 雨が降り、自分とは何かを考え、自分の傘を持つ。動機付け心理学理論では“外発要因(雨)”と“内発要因(自分と傘)”と言うが、この2つはセットである。セットだからこそ、人間は踏み出せるのだ。

人はいつ、どこで踏み出すのか?


 では、人はいつ踏み出しやすいのだろうか? 時期にはパターンがありそうだ。

 1年で見ると年末年始、4月といった変わり目は踏み出しやすい。気が緩みがちな暑い季節より、冷え込んだり、寒風が吹くころが踏み出しには似合う。行事やイベントもきっかけとなりうるが、むしろ月の満ち干きのような心を上下させる自然要因が重要な気がする。

 踏み出しやすい曜日は何曜日か? 日曜はサザエさん症候群で月曜も仕事始めでブルー。案外、木曜日だろうか。その週の仕事があらかた片付き、翌週の計画を立てる頃合いが木曜日。バッファーの曜日なので思考に向く。踏み出しやすいのは何時? 朝型・夜型にもよるが、昼でもなく夜でもない17時前後に「ピン!」ときませんか。いずれも確たる根拠はないが、アンケートをとるとおもしろいテーマだろう。

 人はどこで踏み出すのか? 書店は踏み出しやすい。私が中小企業診断士の勉強を始めようと思ったのは出張先のある書店だった。何となく手にした本が自分にフィットした。ケチなのでその本は買わなかったが(笑)、その本屋さんから踏み出したことは一生忘れない。本屋さんは年初に資格コーナーを充実させて、いすの数脚でも置くといいだろう。

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