従業員満足>顧客満足

2007.09.11

経営・マネジメント

従業員満足>顧客満足

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

「あ、この店員さん、仕事を楽しんでるな、  職場や、共に働く仲間たちが大好きなんだろうな!」 こんな印象を持つ店員さんに出会えたら、 その店でのショッピングや食事はとても楽しい経験になりますよね。 その店員さんの幸福な気持ちが、お客さんにも伝染するのです。


近年、従業員が生き生きと働けることを重視する企業が
少しずつ増えてきています。

そうした企業の中で最も有名なのは、

「サウスウエスト航空」

でしょう。

同社では、

「顧客第二主義」(従業員第一)

を掲げ、

「従業員満足度(Employee Satisfaction)」

の向上を最も重要な経営指標としています。

もちろん、「顧客」はどうでもいいという意味ではありません。

「満足した従業員だけが、顧客に最高の満足を提供できる」

という信念を持っているのです。

この信念は、とても妥当な考えだと思います。
しかし、これまでも、また現在でも、

「顧客満足」

は重視するけれど、

「従業員満足」

にはあまり関心を持たない経営者が
あいかわらず多いのではないでしょうか?

しかし、上記のような本質が見えていない経営者も、
次のような調査結果を知れば気が変わるかもしれません。

63社、合計4700人の顧客と従業員を対象に行われた
イメージ調査があります。

これは、自分が働く企業(従業員の場合)、
また、自分が取引する企業(顧客の場合)に対する

「好感度」

を測定することが目的でした。

ここで、「好感度」は、

「その企業を一人の人間だとみなした場合に、
 どんな性格だろうか?」

という直感的な評価で答えてもらっています。

そして、これに対する具体的な回答としては、

「親しみやすい」「明るい」
「率直である」「面倒見がよい」

といったものが用意されていました。

この調査でわかったことが2つあります。

ひとつは、

従業員と顧客の見解(評価)には強い相関関係があること

です。

もうひとつは、

従業員と顧客の見解(評価)には大きなギャップがあり、
従業員が、顧客よりも当該企業に対して

「よいイメージ」

を抱いていた企業の売上伸び率が高いということです。

このことから、自分が働く企業に

「好意的な感情」

を持っている従業員は、顧客に対して強い好感度を与える

ということが言えます。

これは、冒頭に書いたように、

「感情の伝染」

とでも呼べるものです。

自分が好きな仕事や職場であれば、
自然と動きも軽やかになるでしょう。

サービスの質が向上します。

また、すばらしい笑顔で顧客に接することができる。
人間味のある会話も交わせるでしょう。

その結果、その企業は顧客の支持が高まり、
売上の伸びにつながるというわけです。

サウスウエスト航空のトップはもちろん、
こんな調査結果を見せる必要はありませんね。

しかし、こうした「道理」がわかっていない企業は
ばかげたミスを犯してしまいます。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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