擬似エンジン音

2009.07.11

経営・マネジメント

擬似エンジン音

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

ハイブリッドカーや電気自動車の 「静か過ぎる走行音」 が問題になってますね。

特に、後方からだと、
クルマが近づいていることに
歩行者が気づきにくいからです。

電気モーターは、

「ガソリンエンジン」

と違って音が小さいのが利点なのですが、

「対人安全性」

の観点からは、逆に弱点になるんですよね。

ハイブリッドカー、電気自動車の接近を
歩行者が気づきにくい点については、
かなり以前から指摘されていたことです。

これまで、具体的な対策がほとんど行われて
いなかったのがちょっと不思議・・・

私は、早晩、

「擬似エンジン音」

が必要になると思っていたのですが。

そもそも、現行のガソリン車でも、
エンジンの音が精妙にチューニング
されていることはご存知ですよね。

ドアの閉まる音だって、特に高級車の場合、
ふさわしい「クラス感」を与えるように
調整されていますし。

逆にスズキ・アルトは、

「47万円」

という衝撃安値をひっかけて登場した時、
コストをぎりぎりまで削減したことを
感じさせる

「パシャン」

みたいな情けないドア音でしたけど。

まあ、燃費が良かったり、環境に優しいだけじゃなく、
室内の静音性、走行音の静かさも大きな「ウリ」なのが、
ハイブリッドや電気自動車です。

後から、わざわざ、本来

「ノイズ」

であるエンジン音を付け加えるのは、
開発者・技術者として、なかなか踏み切れないこと
ではあるんだろうなと共感しますけどね。

それにしても、擬似エンジン音は、
電子音になるでしょうから、けっこう簡単に
作成・変更できるはず。

となると、メーカー・車種独自のエンジン音を
「ブランド」の一貫として打ち出す方向性と、
購入者の好みのエンジン音にカスタマイズ
できるという方向性の両方がありえますね。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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