あなたの会社の見える化は間違っていませんか?(その2)

2009.06.14

経営・マネジメント

あなたの会社の見える化は間違っていませんか?(その2)

野町 直弘
調達購買コンサルタント

前回は「見える化」の正しいやり方のポイントについて「計るだけダイエット」を例にとり説明しました。 今回は特に企業における全社コスト削減活動や業務改革における「見える化」の正しいやり方について述べます。

「無駄な支出の削減」には「見える化」が有効です。

多くの企業では予算管理の延長で、
部門別経費予算に削減目標を一律に設定し、
それを結果の数字を元に月次にフォローしていく、という方法を取ります。
しかし、このようなトップダウンのやり方は
多くの企業では上手く機能しません。
何故なら社員個々人の「管理可能な」見える化ができていないからです。

「経費を使うな」というのは簡単ですが、
それを完全に遵守することが難しいのは言うまでもありません。
例えば「原則タクシー利用禁止」という号令が出たとしましょう。
地方に出張し公共交通機関がない場合や公共交通機関が非常に不便な場合、
タクシーを利用する人はでてきます。
ある人がタクシーを使ったという話を聞いて
「あの人が使っているんだからいいや」と他の人も使いだします。
そうすると月次で実績を占めると経費が全く減っていない。
このようなやり方がだいたいの失敗パターンです。
「経費を使うな」ではなく「経費を上手く使え」
そのための情報提供が必要なのです。

あるプロジェクトでコピー機のカウンター料のコスト削減を検討しました。
カウンター料のコスト削減で通常考えられる方法は
「1.コピーしない」
「2.カウンター料を低減する」
「3.コピーの上手い使い方をする」が考えられます。
ただ「1.コピーしない」というのは限度があります。
「2.カウンター料を低減する」も相手がある話ですからすぐにはできません。
この事例では「3.コピーの上手い使い方をする」という方法を取ることで
大きな効果を上げました。

そのためにまずはコピー機の配置、カウンター料(総額、単価、枚数)、
コピー種別等の情報を収集し分析(見える化)を行いました。
この企業ではコピー機の導入時期や機種によって
一枚当たりのカウンター料にバラツキがあることが分かりました。
また使用量も大きなバラツキがあることがわかったのです。
そこでカウンター料の安いコピー機をなるべく多く使えるように
コピー機の配置の見直しと
誰がどの機種を使うかというルール作りをしたのです。

現場にとって見ると一部の人は多少不便は感じるものの
「コピーを全く使うな」的な話ではないので全く抵抗感はありません。
あとはちゃんとルール通りに使っているかどうか実績を管理すればよいのです。

このような「経費を上手く使う方法」でかなりのコスト削減が可能なのです。

皆さん既に理解していただいたと思いますが、
この事例も「見える化」の効果なのです。
コピー機の使い方を「見える化」し、トップダウン的なアプローチではなく、
現場に負担を与えない「経費の上手い使い方」をやってもらう。
ここでは社員一人一人の行動を
「管理可能な」見える化をすることがポイントなのです。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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