企業理念に書くべき5つのこと。

2009.06.01

組織・人材

企業理念に書くべき5つのこと。

川口 雅裕
組織人事研究者 /NPO法人「老いの工学研究所」理事長/一般社団法人「人と組織の活性化研究会」世話人

浸透する企業理念とは。理念が組織・個人に影響を与える為には何を記述すれば良いのか。

企業理念はあるけれど浸透しないので、浸透策を考えたいというのはよくある話ですが、その前に浸透するような内容かどうか、つまり理念として組織や個人の共感を得てその言動に影響を及ぼすような文言・構成であるかどうかを見つめなおすことが大切です。

メッセージが抽象的で様々な解釈が可能な内容なら、あるいは現場における仕事や個々のキャリアと関連づけて考えられないような内容なら、理解・共感されこれが浸透していくことはありません。浸透策を考える前に、企業理念を以下の5つの目的に沿って記述し直したいものです。

一つには、「企業として達成すべき目的を掲げる」ことにより、事業・投資・人材・統治など戦略の内容や遂行を一貫性あるものにすること。戦略に対する責任を負う経営陣が、各々の目前の些事に振り回されることなく、大きな目的に向かって一体となるべき理由・根拠と言えます。

二つ目は、「社会的な存在意義や商品に対する想い、顧客への姿勢を掲げる」ことにより、そこで働く人達や組織の精神的な支えとすること。提供する商品やサービスの価値を自発的に認め、自分たちが取り組んでいることが重要であると感じることは、様々な場面で現場に勇気を与えます。

三つ目は、「経営者の人生観・歴史観・ビジネスポリシーを掲げる」ことにより、そこで働く人達に固有の軸や視点・スタンスを作ること。様々な物事に対する見方や取り組み姿勢がふらふらせず定まっている状態は、個々の行動を力強いものにするだけでなく、各々の成長にとっても不可欠です。

四つ目は、「価値あることや大切にしたいこと」を掲げることにより、顧客対応や業務遂行、働き方における判断基準が分かりやすくすること。数値目標やルールやマニュアルで頭が一杯になり思考停止状態で仕事に取り組むのではなく、頭を使って価値を創出したり、工夫・改善を凝らしたりする仕事ぶりにつながります。

五つ目は、「行動・言動の規範や指針を掲げる」ことにより、あるべき人物像や求めるビジネスパーソン像を明確にすること。処遇ポリシーや人事制度、評価の観点・仕組みはここに記述された行動規範や指針と関連している状態が望ましく、またこれを目指して人材開発の計画と実行を行うことが大切です。

企業理念は上記のような目的を持たねばなりません。外向けには会社のキャッチコピー、内部的には単なる統治のためのツール・スローガンのように位置づけているようでは浸透は有り得ませんし、浸透したって効果も意義もありません。

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川口 雅裕

組織人事研究者 /NPO法人「老いの工学研究所」理事長/一般社団法人「人と組織の活性化研究会」世話人

組織人事関連(組織開発・人材育成・人事マネジメント・働き方改革・健康経営など)や、高齢者・高齢社会をテーマとした講演を行っています。

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