優しい心の表出には知が必要。

2009.02.10

ライフ・ソーシャル

優しい心の表出には知が必要。

寺西 隆行
(株)Z会

スマイリーキクチさんへの名誉毀損で一斉摘発された、いわゆる「ブログ炎上事件」が、摘発からしばらくたった今日においても、ネット上でいろいろ記事になっています。

そして、本当に心ある人間であれば、言い訳しないで、「知らぬは罪」という考え方を受け入れるはずです。

相手のことを想像し、相手に何かを表明するには、「心」だけではなく「知」も必要なんだ、だから誰かにいいことをしようとするなら、思い、考える、という「思考言語としての知」を身につけるべきなんだ、ということをできるだけ若いうちに身をつけさせる社会ではないと、社会の発展は止まると思っています。

知・情・意。


どれかに偏りすぎてはダメで、偏りすぎは修正すべき。
いや、偏っている、という現実そのものが問題なのではなく、どれか一方のみに偏って身につけよう、(子どもたちに)身につけさそう、という、大人社会全体が醸しだす姿勢が問題なのです。

そりゃ心のない人が増えるのは僕だって嫌ですが(苦笑)、今の日本社会には

・本当の意味で「心ある」人が減ってきた
・見せ掛けの「心ある」人は「知」や「意」の大切さを言われたら抵抗を示し、「それより心が大事じゃん!」と一面的に批判、なおかつその批判は社会から受け入れられやすい
・結果「知」と「意」がどんどん不足する

という負のスパイラルを感じます。

今回書類送検された方、恐らく、ですが、普段はそんなに心なき人がやったことではないと思っています。
ただ、(誤解を恐れず、キッパリいうならば)バカなだけだったと。
そして、本当に心があれば、バカといわれて「そんな言い方しないでも…」と思うのではなく、「知らぬは罪」に照らし合わせて奮起する、そう思うからこそハッキリ書きます(僕自身が、「バカ、お前もっと勉強しろよな」ととことん言われて成長してきた、というのもあるからでしょうけど)。

学歴身につける云々の矮小な議論じゃなく、知識知恵って大事ですよ。
それが最終的に、思いやりを相手に伝える道具となるわけですから。

最後に。
負のスパイラルになっているーと嘆くだけでは前に進みません。
僕の場合、自分の周りの人たちに限って言えば、知・情・意、すべて大事と感じている姿勢を持ち合わせた方が圧倒的に多いです。
そんな素敵な人たちと、社会の中でこれまでどおり幸せに生きていくために、スパイラルを止めたいな、だから何か自分にできることをしなきゃ…
そう思い、行動することそのものが、前に進むことでしょうし、これが無意識でできる「幸せな人間」を目指しています。
まだまだ、ですけどね。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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