「成長すること」の3つの観点

2009.01.07

組織・人材

「成長すること」の3つの観点

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

「年初の決意」は立てましたか?自分の「内なる声」に耳を澄まし、抗しがたいマグマを文字に落とすことで、「成長」は約束される。

概して、垂直的成長は、固定的にある箇所で奮闘し、
深掘りする中で得られることが多いように見受けられます。

なお、水平的成長と垂直的成長は、完全に二分しているものではなく、
人が成長するとき、たいていはこの両方の微妙な混合によって得られるものです。

●第3の観点=【連続的な成長・非連続的な成長】
成長を考える第3のキーワードは
「連続・非連続」(もしくは、「地続き的・飛び地的」)です。

この「連続・非連続」という言葉は、
もともとイノベーション(技術などによる革新)のプロセスを研究する現場から生まれてきたものです。
著名なイノベーション研究者であるヨーゼフ・シュンペーターは、
非連続的なイノベーションを次のように例えています―――

「いくら郵便馬車を列ねても、
それによって決して鉄道を得ることはできなかった」
と。

私たちの成長にも、「連続・非連続」といった2つの種類がありそうです。
ひとつの職種、会社、業界で、日々、知識・技能を習得し、経験を重ね、
そのキャリアパスを一歩一歩進んでいくという連続的な成長(地続き的な成長)がひとつ。

そして、ある日、突然、何かの出会いやチャンスとめぐり合い、
これまでとは分野の全く異なる世界で仕事を始め、
非連続的に大飛躍していく成長(飛び地的な成長)がもうひとつです。

非連続的成長には、こうしたキャリアパスに関わることだけではありません。
働く意識の非連続的成長もあります。
例えば、次のピーター・ドラッカーの言葉が象徴的にそれを表しています。

「指揮者に勧められて、客席から演奏を聴いたクラリネット奏者がいる。
そのとき彼は、初めて音楽を聴いた。
その後は上手に吹くことを超えて、音楽を創造するようになった。
これが成長である。
仕事のやり方を変えたのではない。意味を加えたのだった」。

――――『仕事の哲学』(ダイヤモンド刊)より

人は仕事に大きな意味を見出したとき、それに向き合う意識ががらっと変わります。
それこそまさに、心が非連続的な跳躍をしたときです。

◆成長は目的ではない
多くの上司や社長、先生方、親たち、大人たちは、
部下や従業員、生徒、子供たちに向かって「成長しろ、成長しろ」と言う。
そして、私たち一人一人も「成長しなくては」と(強迫観念的に)思っている。

しかし、私たちは、必ずしも「成長するゾっ!」と思って成長するわけではない。
一生懸命、何か課題に取り組み、解決できたときに、
“結果的に”成長しているというのが実態です。

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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