発売前「カルピスソーダ ジンジャーゼロカロリー」の戦略を分析

2009.01.07

営業・マーケティング

発売前「カルピスソーダ ジンジャーゼロカロリー」の戦略を分析

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

カルピス株式会社のリリースによると、1月19日から、<“ジンジャー”の爽快な刺激が楽しめる乳性炭酸飲料「『カルピスソーダ』ジンジャーゼロカロリー」>を全国発売するという。この商品はいったいどのような戦略で上市されるのだろうか。

しかし、主力商品のカルピスをテコ入れしなければ、状況は変わらない。
幸いにもカルピスソーダに関しては、同社の戦略が奏功している。リリースに市場概況が記されている。「ゼロカロリーブーム」を背景に<炭酸飲料市場は昨年に引き続き、今年も前年比106%>伸長だという。さらに、2008年3月の全面リニューアル効果でカルピスソーダは<1-11月の売上げが前年比166%(数量ベース)と市場の伸びを大幅に上回って好調に推移>しているという。
先の全面リニューアルは、<炭酸飲料の飲用率が高い10代男性をメインターゲット>として、<炭酸飲料に求められるすっきりとした切れ味はそのままに、コクとまろやかさを高め>たという。
http://www.calpis.co.jp/corporate/press/nr_00285.html

メインターゲットをしっかりと取り込み、さらに新たな市場開拓をするという、リーダー企業らしい戦略が見えてくる。そこで、次のターゲットとして選んだのが「20~30代の大人世代」なのだ。
子供の頃にカルピスソーダを飲んで育った世代をもう一度呼び戻す「オトナ戦略」。
「あ、大人になってる」で、25年後のサザエさん一家を人気タレントを用いて実写化したCMで大きな話題となった江崎グリコの「オトナグリコ」がが成功例だ。

少子高齢化という如何ともしがたい外部環境。さらに昨今の長期化する経済不況では様々な市場が縮小することは間違いない。しかし、そこで立ち止まっては緩やかな、もしくは急速な死を迎えるばかりだ。
ターゲットを変え、ポジショニングを変化させ、しぶとく生き抜こうとする「『カルピスソーダ』ジンジャーゼロカロリー」の戦略が見えてきた。
この商品の成功を祈りつつ、19日の発売初日にはターゲット世代よりも少々歳をくっているが、試してみようと思う筆者であった。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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