電車の中で、じっと携帯電話を見つめている人が増えてきた。メールやケータイサイトを利用しているのではない。ワンセグを視聴しているのだ。では、みんな何をどのように見ているのかというと・・・。
では、冒頭記したように、「暇つぶし需要」でワンセグは隆盛を極めるのだろうか。
日経の記事がそれには否定的なまとめをしていた。<今回の調査ではワンセグの今後の利用について、「新たに利用したい」人は未利用者の19%にとどまる。実際の利用につなげるにはコンテンツ自体の魅力がカギとなりそうだ>。
この結論には全面的に同意できる。
民放各社が減益に苦しんでいる。広告収入の激減が直接的な原因で、不透明な景気の先行きから広告主が出稿を絞った結果であるが、広告主の出稿の判断である視聴率も、人気番組や看板ドラマでも低迷が続いている。テレビそのものが見られなくなっていることが大きな原因なのだ。だとすれば、同様の番組をワンセグで展開していたのでは、その視聴以降も高まろうはずもない。
テレビ本体の先行きが厳しいのであれば、新しいメディアこそ、もっと工夫が求められる。ワンセグは「スキマ時間」での利用、小さな画面での利用が主だ。そして、その「スキマ時間」の活用は今日、多くの人の関心事である。工夫の余地はまだまだあるはずだ。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。