大和ハウスが家を売らなくなる未来

2008.07.19

経営・マネジメント

大和ハウスが家を売らなくなる未来

竹林 篤実
コミュニケーション研究所 代表

2000年風力発電をスタート。2007年にはサイバーダインと代理店契約を結び、ロボットスーツ販売に乗り出す。ハウジングメーカー第二位の大和ハウスは、どんな未来図を描いているのだろうか。

ロボットスーツ「HAL」

HALは、サイバーダイン社が開発したロボットスーツ。人間の身体機能を拡張したり増幅したりできる世界初のサイボーグ型ロボットである。このスーツを身につければ、普通の人でもレッグプレスで180キロ
を上げたり、40キロの重さの荷物を数キロの感覚で持ち続けたりできる。さまざまな用途が考えられるが、まず期待されているのが医療福祉分野でのリハビリ支援や介護支援だ。

この「HAL」の量産工場を、10月の稼働めざして大和ハウスとサイバーダイン社が共同で建設にかかった。年間生産目標は500台、大和ハウスが総代理店として、医療・介護施設などへのリースを行なう。

ショッピングセンター事業に軸足

また大和ハウスは、2010年度までの中期経営計画でショッピングセンターなどの商業施設開発を成長事業と位置付けた。2008年度には茨城県つくば市、滋賀県大津市、北海道札幌市の3拠点で、床面積5万平方メートル以上の大型SCを開業する。商業施設への投資額は前期比3割増、実に930億円にも上る。

自社でSCを開発するだけではない。社内に蓄積されている膨大な地主情報を活かして、商業施設デベロッパーとしての動きも活発に行っている。たとえばユニクロのロードサイド店舗は、その約9割が大和ハウスがパートナーとなって建てたもの。土地の手当てから店舗建設、さらには撤退後のテナント探しまで引き受けているという。

大和ハウスに見えている未来予想図

大和ハウスは、その社名が示す通りハウジングメーカーである。年間約4万4千戸の住宅を売る業界ナンバー2、売上高は1兆円を超える。ちなみに売上高ナンバーワンは積水ハウスで約1兆6千億円、やや開きがあるとはいえナンバー2の地位はほぼ安泰といっていい。しかし同社の未来図では住宅業界が衰退産業として位置づけられているようだ。

営業利益の事業別構成を見れば、住宅部門は2007年度が48%だったのに対して、2008年度の見通しは39%にとどまる。営業利益自体は891億円から950億円へと約7%の成長を見込んでいるから、住宅部門に対していかに厳しい見方をしているかがわかる。

つまり大和ハウスが描いている未来図は、こうなるのだろう。

すなわち、日本ではこれからどんどん新築の家が減っていく。その理由は明らかだ。まずもって人口そのものが減っていくのだから、家の数も減っていくのは理の当然である。では、新築はともかく建替え需要はどうなるのか。これもまず間違いなく市場は縮む一方だろう。

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