会議タイプを見極める力

2008.07.07

組織・人材

会議タイプを見極める力

泉本 行志
株式会社アウトブレイン 代表取締役

会議には目的に応じていくつかのタイプがあり、それらを1つの会議に混在させてしまうと、ただ集まったことに満足する形だけの会議になってしまうことがあります。

以前外資系のグローバル企業に勤めていた時、アジア各国(日本、中国、マレーシア、オーストラリア等)との間で、週に一度電話会議をしていました。

その会社はとてもデータを重んじる会社だったので、売上・利益以外にも、さまざまなオペレーション指標(納期日数、誤品・欠品率、クレーム数、コールセンター入電数など)を設けて、その数値を週単位でレビューをしていました。 それぞれの指標の目標値に対して、毎週達成しているかどうかを確認し、達成していなければ、問題を分析して原因を特定し、解決策を検討し即座に取り組みます。 これらの具体的な実務は、国内の関連部署のマネージャー間での会議で調整され、その進捗を互いに報告・管理していました。

一方、先のアジア各国間のミーティングは、業務の標準化がグルーバルで進む中、国間でのコミュニケーションを活性化し、共通する問題の解決策や成功事例(Best of Breed) をシェアしようというのが目的でした。

ところが、いつの間にかその会議では、参加者同士指標の数値のみを追いかけ始め、その週の数値が悪かった国を他の国が責め、数値の悪い国の代表が、その場しのぎで解決策を必死で説明するという会議に変容してしまいました。 私も日本の代表として毎週その電話会議に出席していく中で、そのミーティングの本来の意味を見失い、参加することによる実質的なアウトプットのない形式的なミーティングに呑まれていきました。

ある時、アジアの統括ディレクターがたまたまその電話会議に参加して我々の議論を黙って聞いていました。すると会議の最後に、「この電話会議の目的は、互いの成功事例をシェアすることだろう。君たちは、さっきから互いの問題を突きあっているだけだ。そんなことはナンセンスだ!」 私はハッとしました。 確かに限られた時間で、言葉も100%は伝わらない各国レベルでの話し合いで、問題の分析→解決策検討→アクション進捗管理までするのは、そもそも無理があり、実際そこまでお互いにコミットしていない。 それであれば、お互いの国でこういうことを試してみたら、うまくいったということを教えあった方が全然生産的です。

例えば、会社で「ブレスト会議」をやったことがある方は多いと思いますが、 実際には「アイデアを発散させる会議」、「そのアイデアを評価・検討する会議」、「実行計画を立てる会議」、この3つの別々の目的をもつ異なるタイプの会議をごっちゃにして行っているケースが結構あるのではないでしょうか。 

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