短期間でプロ並みの知識を獲得する方法・・・多面体読み

2008.05.20

仕事術

短期間でプロ並みの知識を獲得する方法・・・多面体読み

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

今日は、ベタな仕事のノウハウをご紹介したいと思います。 「これまでほとんど接点がなく、  何も知らない業種・業界などの特定分野について  短期間で十分な知識を獲得したい」

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(2)入門書は、とにかく通読して繰り返し読む。

   対象とする分野についてなんら知識を持たない段階では、
   入門書でさえほとんど内容が理解できないと思います。

   これは、「全体像」が把握できていないためです。
   
   そこで、最初はあまり理解できなくてもいいので、
   本の頭から最後まで素早く通読するようにします。

   1ページ毎に立ち止まって内容を吟味することに
   時間をかけてはいけません。むしろ繰り返し通読します。
  
   1冊当たり3-5回位読み返すのがいいでしょう。
   1回目は時間がかかると思いますが、2回目以降は
   通読時間が段々短くなってきます。

   これは対象分野の「全体像」があなたの頭の中に
   構築されてきたことを意味します。

   ここで、「全体像」は、

  「理解の枠組み」(Frame of Reference)

   と言い換えることもできます。
   外国語の学習で言えば、

   基本的な文法と最低限の単語

   を覚えた段階と同じです。

   「理解の枠組み」さえできてしまえば、
   それだけで、対象業界のプロの方とそこそこ対等な
   議論ができます。少なくとも、適切な質問をして、
   プロの方の知識を上手に引き出すことが可能になる
   でしょう。

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(3)全体像(=理解の枠組み)ができたら、
   中・上級の専門書にチャレンジすることと並行して
   業界紙(誌)などで業界の変化を押える。

   いったん、対象分野の全体像(=理解の枠組み)が
   できたら、より高度な専門書を読みこなすのも可能に
   なってきます。

   どんな専門書を読むべきかという「目利き」もある程度
   できるでしょうから、必要に応じて中・上級の専門書を
   購入し読みましょう。

   また並行して、業界紙(誌)を最低でも過去1年分くらい
   取り寄せ、対象分野において過去から直近までどのような
   変化が起こっていたのかを把握します。
  
   こうした、日々のニュースは「フロー情報」と呼びます。
   常に変化していく流れを拾い上げたものだからです。

   一方、(2)で身につけた「全体像」(=理解の枠組み)
   はストック情報」と呼び、文字通りフロー情報を理解する
   ためのベースとなります。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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