ビジネス・プロセス知性管理のすすめ(後)

2008.05.20

経営・マネジメント

ビジネス・プロセス知性管理のすすめ(後)

丸山 則夫

「経営・事業改革達成には、情報システム開発の方法や使い方も革新する必要がある」をテーマに、情報化革命(情報化そのものを抜本的に変えること)とは、いったいどういうことかについても記します。(経営と情報システム改革雑記帳)

改善改造契機は以下の4つのパターンとして整理します。
1.日常業務の改善
2.日常業務へのリソース調整の改善
3.年に1,2回行われる、業務の再構成
4.数年に一度の情報システムの変更を伴う、業務の再構築

これらを、連携をとり行われるのがビジネス・プロセス・マネジメント(BPM)の概念です。
従来との違いは、情報システムと業務をワークフローでつなぎ、情報処理を使い業務処理の実行状況を測り、そのデータを元に上記4つの業務をマネジメントします。

日常業務は当事者自身、担当は自分の仕事を客観的に知り、関連業務のマネジメントしながら業務を遂行します。

管理者は自身の管理領域の状況を把握し、現場が順調に流れていなければ、リソースの調整等を実施し、生産性を維持し、向上させます。

長い期間ではビジネス環境の変化により、現状の業務処理に問題が起こってきます。その状況を正確に把握でき、組織の編成、業務の構成を見直すことも必要になります。

BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)は、これを通常の業務で行います。

ビジネスの変化は情報システムの変更が伴うことになります。継続改善に対応するには、情報システムを維持しつつ、必要最小限の範囲で、システムに手を加えるアプローチも必要になります。

これをSOA(サービス指向アプローチ)と呼びます。
SOA(サービス指向アプローチ)の詳しい説明はここでは行いませんが、業務領域と情報システムの間に、ビジネス層を置き、業務プロセスや業務ルールを可視化し、SOA(サービス指向アプローチ)により情報システム機能を可視化し、それをつないで、業務の変化をビジネス層で、情報システムの変更をSOA(サービス指向アーキテクチャ)部分で吸収し、変化につよいアーキテクチャを実現します。

つまり、「経営戦略に完成はなく、環境変化に強い企業体質を作り続けることである。それに対応するシステムアーキテクチャを構築する。」です。

企業の活動レベルと情報化
企業の活動レベルにより情報システムの装備度は対応します。

企業として担当の状況把握をしない状況のレベル1,2にはオフィスソフトや小規模なグループウェアが対応します。企業の統制がとれている活動レベル3,4ならデータベースや統合パッケージの導入が対応します。

もし、そのバランスが狂うと、紙の反乱や、使いきれない情報システムになってしまいます。

今回提案している情報システム構築は企業の活動レベルを引き上げる改善・改革と同期をとり、情報システムの装備度を徐々に上げていくアプローチです。

次のページ事業(担当)として置かれている環境を的確にとらえ、事業...

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