「格差は存在する」と子ども達に伝える教育も必要だ(前)

2008.05.18

ライフ・ソーシャル

「格差は存在する」と子ども達に伝える教育も必要だ(前)

寺西 隆行
(株)Z会 教室事業部特命職

格差はひどい、の大合唱。 「こんな格差があっていいものでしょうか?」 ごめんなさい、マスコミで流れる安易なこのような投げかけには完全に閉口する自分がいます。 まずは自分でどうにかなるところからどうにかしませんか?

そして、そもそも田舎には大手の塾なんてありません。
「お金があれば塾に行ける」という環境そのものが恵まれているともいえます。
注)僕はド田舎で育ち、塾がなかったからこそ自学自習の習慣が身について得したと思っていますが。

こんなさもしいレベルで格差だと叫ぶような若者が、社会と言う大海原で、人間の関係性や環境などによって生じざるを得ない数多の格差を受け入れられるとは思いません。

1つ。
自由に使えるパソコンがないから、受験情報の収集に遅れてしまうと嘆きながら携帯でメールを打つ若者。
携帯で情報収集できますよね、学校の先生に聞けますよね、そもそも携帯持っているという状況で持っていない人との格差が生まれていますけど、あなたはそういう人を見て、その人の不利をかわいそうと思いますか。

社会に生まれる格差はなるべく少ない方がいいよね、と思う気持ちは大事です。
しかし、自分が受けているちょっとした格差を不公平と思う気持ちにつなげるのは、あまりにもさもしい姿勢です。
そして、子ども達に、ちょっとした格差を問題視するような大人の姿を見せ付ける社会は責任転嫁型社会、そして不幸な社会です。
このような社会で育つ子どもは、自分で解決できる諸問題を一方的に(自分のせいではない)格差としか捉えず、そしてまた、その格差を受け入れることができなくなりまから。

「格差はあるんです。
しょうがないこともあるんです。」

あえて言います、そう伝えていくのが大事だと。

この認知から初めて、この友人の言う

「環境そのものは諦めるが、自分の人生は諦めずに楽しめる感性」

が生まれ(これ、とっても、とっても、良い表現だと思いました)、自分の努力で解決できる格差を具体的に把握し、そして問題解決行動につなげられる子どもが育ちます。

そしてそんな子どもは、ずっとずっとずっと、幸せに生きられます。
格差を問題視するばかりで主体的な行動を起こさない子どもより、ずっと。

自分の身の丈にあった人生を幸せだと感じるようになること。
その身の丈よりちょっぴり高いハードルを越えると益々幸せになること。

これが継続すると、ずっと幸せ感を感じたまま生きられること。

格差を問題視するばかりの論調は、本質的な格差(感)解消からの逃げ以外の何物でもありません。
まずは格差と向き合いましょう。
そして、どうしようもないことは諦める、けれどなんとかなるところはなんとかする、そんな感性を、子ども達に伝えていくのが、大人社会の責務ではないでしょうか。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会 教室事業部特命職

幼児から大学生・若手社会人の教育に携わる(株)Z会にて、教室部門にて様々な開発に奮闘中。前任ではWeb広告宣伝・広報・マーケティングなどを担当。 ※本サイト投稿記事は個人の見解です。

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