ステークホルダー重視型CSRが加速しない・・

2007.05.07

経営・マネジメント

ステークホルダー重視型CSRが加速しない・・

戸井 雄一朗
クイックウィンズ株式会社 代表取締役

CSRマネージメント体制構築を任された貴方。 しかし各部門から協力がなかなか得られません。 「今更CSR専門組織を立ち上げなくても、日頃から取り組んでいることばかりじゃないか。」との声。。

製造部門では品質管理の専任が、財務リスクは財務部、情報管理リスクは情報システム、労務関連リスクは人事で、日常の業務の中で淡々と管理されています。担当の人達は決してサボっているわけではありません。むしろその会社は会社への忠誠心が高く、優秀で真面目な社員が多い会社です。

こうした中でRMの組織を立上げ、各部門に責任の再定義とレポーティングの義務付けをする正当性があるかという点が強く問われたのです。
 正当性はもちろんあります。キーワードは「整合性」と「網羅性」でしょうか。各部門が違うトップの管轄(CEO、CFO、CIO)に属しており、整合性が取れてい無い、共通トピックを個別部門のみが対応しており、全社的に認知されていない(先の企業の例では法務と総務でコンプライアンスに関する対応項目にダブりがあったり、漏れがあったりしていました)等です。

 しかし、RMにせよCSRにせよ、こうしたマネージメント体制を構築する最大かつ絶対的優位性は、「ステークホルダーへの可視化」だと私は思っています。
社員の方々が日常の業務で一生懸命やっていることを社内外のステークホルダーは認識し評価していますか?ステークホルダー満足度向上に繋がっていますか?ということです。冒頭でも触れましたが、大企業になればなるほど、個別対応アプローチではステークホルダーに届きません。

「環境マネジメント経営」「RM経営」「CSR経営」等、企業価値向上の切り口が変遷していきますが、その考え方の根本にあるのは「日常の部門/ラインレベルの取組を全社レベルの取組に昇華させ、ステークホルダーにリーチさせる」ことだと思います。
このことを社員全員の方が理解していただければ、マネージメント組織の立上はよりスムーズにいくはずです。

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