組織の成長を阻害する管理職ランキング ――データで見る「組織を止める上司」10の特徴

2026.10.20

組織・人材

組織の成長を阻害する管理職ランキング ――データで見る「組織を止める上司」10の特徴

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

組織が成長しないとき、私たちは市場環境や人材不足、若手の主体性、制度や戦略の不備に原因を求めがちである。もちろん、それらは現実に存在する問題だ。しかし、多くの企業や組織を長年見ていると、もう一つ、避けて通れない存在がある。管理職である。

上司がAIを理解していれば、「どこまで任せられるのか」「リスクは何か」「浮いた時間を何に使うか」という議論になる。ところが理解していなければ、「AIが作った資料なんて信用できるのか」「自分の頭で考えろ」「今まで通りやればいい」で終わる可能性がある。

その結果、本来ならAIによって生まれるはずだった時間が失われる。その時間を顧客との対話、人材育成、新しい事業の創造、問題解決に使うこともできない。

これは単なる生産性の問題ではない。仲間の人生時間を、過去の仕事のやり方に縛りつける問題でもある。

IPAの「DX動向2026」でも、日本企業ではAI導入そのものは広がっている一方、効果は業務効率化や迅速化に偏り、企業価値創出やビジネス変革まで進んでいる企業はまだ限定的であることが示されている。

つまり、日本企業は「今やっている仕事をAIで速くする」ところには近づいている。しかし、「この仕事はそもそも必要なのか」「AIが存在することを前提に組織そのものを作り直せないか」という問いまでは、十分に進んでいない。

これはAIの性能の問題ではない。人間側が、自分たちの常識を問い直せるかという問題なのである。

学ばない上司の下で、人は学び続けられるのか

さらに重要なのは、管理職の姿勢が部下に伝染することである。

2025年版中小企業白書では、経営者自身がリスキリングに取り組んでいる企業ほど、人材育成に積極的であり、売上高や付加価値額の伸びも高い傾向が示されている。白書では、経営者自身が学ぶ姿勢が組織文化へ昇華している可能性も指摘されている。

もちろん、このデータだけで単純な因果関係を断定することはできない。しかし現場を見ていても、非常に納得できる。

上司が「それ、面白そうだね。教えてくれないか」と言う。知らないことを知らないと言う。若手から教えてもらう。新しい技術を自分でも触ってみる。そうした姿は、それ自体が「この会社では学び続けていい」というメッセージになる。

逆に、「忙しいから勉強なんてしている暇はない」「そんなことは若いやつがやればいい」「自分には関係ない」という管理職が上に立っていれば、部下は何を学ぶだろう。

おそらく、「ここでは学ばなくても上に行ける」ということを学ぶ。

これほど強い負の教育はない。

これからの企業格差は「学習速度の格差」になる

同じ生成AIを使うことはできる。同じクラウドサービスを契約できる。同じ情報にもアクセスできる。それでも企業間には差が生まれる。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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