2026.10.20
組織の成長を阻害する管理職ランキング ――データで見る「組織を止める上司」10の特徴
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
組織が成長しないとき、私たちは市場環境や人材不足、若手の主体性、制度や戦略の不備に原因を求めがちである。もちろん、それらは現実に存在する問題だ。しかし、多くの企業や組織を長年見ていると、もう一つ、避けて通れない存在がある。管理職である。
経験が悪いのではない。経験を問い直せなくなることが危険なのである。
第1位 学ばない管理職
私は、これを第1位に置きたい。
なぜなら、第2位以下に挙げた多くの問題が、最終的にはここにつながっているからである。
学ばないから、過去の成功体験に固執する。若い世代の価値観を理解できない。新しいテクノロジーを必要以上に怖がる。自分のマネジメント方法を問い直さない。そして管理職の場合、その学習停止は本人だけで終わらない。管理職の学習停止は、組織の学習停止へと広がっていく。
パーソル総合研究所の調査では、日本の就業者の56.1%が業務外で全く学習していない。また、過去3年間に研修を一つも受けていない人は72.7%に達する。さらに、「研修も受けていない」「業務外学習もしていない」という人は48.5%にのぼる。
しかも男性では40代以降、学習意欲も学習時間も大きく低下する。これは重い事実である。なぜなら40代、50代は、多くの日本企業で課長、部長、事業責任者など、組織の重要な意思決定を担う年代と重なるからだ。
さらに、35〜64歳を対象にした別の調査では、「何歳になっても学び続ける必要がある時代だ」と考える人は70.1%いるにもかかわらず、実際に仕事やキャリアについて学び直している人は14.4%にとどまる。
つまり、日本人は学ぶ必要性を知らないのではない。分かっている。それでも学んでいないのである。
ここに、日本企業が抱える大きな問題がある。
世界の変化速度と、日本の学習速度
世界経済フォーラムでは、2030年までに現在の主要スキルの39%が変化すると予測されている。一方、日本では組織の中核を担う年代になるほど学習量が落ちていく。
この二つを重ねると、非常に大きな矛盾が浮かび上がる。
世界の変化速度は上がっているのに、意思決定する側の学習速度は下がっている。
このギャップは、組織にとって極めて大きなリスクになる。
AIについて十分に理解していない管理職が「危ないから禁止しよう」と判断する。若手が新しい働き方を提案しても「そんなものは甘えだ」と退ける。新しいビジネスモデルが出てきても「うちでは無理だ」と判断する。
本人に悪意はない。むしろ会社を守ろうとしている。しかし、知らない人が、知らないことについて決定権を持っている。この構造こそ、これからの組織にとって大きなボトルネックになる。
管理職の認識の限界が、組織の限界になる
例えば、若手社員が生成AIを使えば、これまで3時間かかっていた資料作成を30分に短縮できると提案したとする。
CHANGE
2026.09.01
2026.08.26
2026.10.06
2026.10.13
2026.10.20
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
フォローして齋藤 秀樹の新着記事を受け取る