組織の成長を阻害する管理職ランキング ――データで見る「組織を止める上司」10の特徴

2026.10.20

組織・人材

組織の成長を阻害する管理職ランキング ――データで見る「組織を止める上司」10の特徴

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

組織が成長しないとき、私たちは市場環境や人材不足、若手の主体性、制度や戦略の不備に原因を求めがちである。もちろん、それらは現実に存在する問題だ。しかし、多くの企業や組織を長年見ていると、もう一つ、避けて通れない存在がある。管理職である。

第7位 数字だけを管理する管理職

売上、利益、KPI、工数、進捗。企業活動に数字は不可欠である。しかし、数字しか見なくなると、組織の本当の状態を見失う。

信頼、当事者意識、心理的安全性、貢献意欲、成長実感、仕事への誇り。こうしたものは管理表には直接表れにくいが、組織の成果を支える土台である。

Gallupは、チームのエンゲージメントのばらつきの約70%がマネジャーによって説明されるとしている。つまり、人がどれほど前向きに仕事に関われるかは、直属の管理職から非常に大きな影響を受ける。

数字は結果として現れる。その手前で、信頼が崩れ、挑戦が減り、諦めが広がり、優秀な人材が静かに離れていく。数字だけを管理していると、その予兆に気づけない。

第6位 異論や違和感を嫌う管理職

会議では「何か意見はないか」と聞く。しかし反対意見が出ると、「それは現実的ではない」「そんなことは分かっている」と退ける。こうした反応が続けば、部下はやがて「言わない方が安全だ」と学習する。

その結果、会議から異論が消え、組織は一見まとまったように見える。しかし実際には、組織から重要なセンサーが一つ失われている。それが「違和感」である。

市場の小さな変化や顧客の微妙な反応、現場だからこそ見える非効率、新しい技術の可能性は、最初から明確な答えとして現れるわけではない。多くの場合、「何かおかしい」という感覚から始まる。異論を嫌う組織は、その芽を早い段階で摘んでしまう。

第5位 人を「戦力」としてしか見ない管理職

「即戦力」「使える人材」「戦力になるまで何年かかるか」。こうした表現は、ビジネスでは珍しくない。

もちろん、企業には成果が必要であり、人材配置の観点から能力を見ることも必要だ。しかし、人間を現在持っている能力だけで評価するようになると、人材育成は「今の仕事をもっと上手にできるようにすること」へ縮小していく。

AI時代には、この発想自体を問い直す必要がある。なぜなら「今できる仕事」の一部は、これから急速に機械へ移っていくからだ。

そこで問われるのは、「今、何ができる人か」だけではない。「これから何を学び、何者になれる人なのか」という視点である。人間を機能として見るのか、可能性を持つ存在として見るのか。その違いは、組織の未来に大きな差を生む。

第4位 失敗を許さない管理職

失敗は減らした方がいい。重大事故や法令違反まで許していいという話ではない。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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