組織の成長を阻害する管理職ランキング ――データで見る「組織を止める上司」10の特徴

2026.10.20

組織・人材

組織の成長を阻害する管理職ランキング ――データで見る「組織を止める上司」10の特徴

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

組織が成長しないとき、私たちは市場環境や人材不足、若手の主体性、制度や戦略の不備に原因を求めがちである。もちろん、それらは現実に存在する問題だ。しかし、多くの企業や組織を長年見ていると、もう一つ、避けて通れない存在がある。管理職である。

しかし、その人が休むと組織が止まるのであれば、それは本当に優れた状態なのだろうか。

意思決定が一人に集中すると、その管理職はますます忙しくなる。一方で周囲は、自分で考えるより「上司に聞く」方が早いと学習していく。その結果、管理職はさらに多くの仕事を抱え、部下はさらに判断しなくなる。

短期的には効率が良く見えても、長期的には組織の自立性を奪う構造である。優れた管理職とは、自分がいるから成果が出る人ではない。自分がいなくても、人が考え、判断し、成長し、成果が生まれる状態を残せる人である。

第9位 自分自身を振り返らない管理職

部下には成長を求める。「もっと主体的に考えろ」「視野を広げろ」「変化に対応しろ」と言う。しかし、自分自身のマネジメントについては、何年も変わっていない。

役職が上がるほど、人は「教えられる側」から「教える側」へ回っていく。部下は上司に率直なフィードバックをしにくくなり、同僚から厳しい指摘を受ける機会も減る。そのため、立場が上がるほど自分自身を客観視する機会が少なくなるという逆説が起こる。

しかし、環境が変わり続ける時代に、過去と同じマネジメントを続けることは、実質的には後退を意味する。部下に成長を求めるなら、まず自分自身に「この一年で何を学び、何を変えたのか」と問う必要がある。

第8位 若い世代の価値観を否定する管理職

「最近の若者は出世したがらない」「責任を負いたがらない」「会社への忠誠心がない」。こうした声は、今も多くの職場で聞かれる。

しかし、若い世代が成長そのものに関心を失っているわけではない。Deloitteが世界44カ国、2万3,000人以上のZ世代・ミレニアル世代を対象に行った2025年の調査では、Z世代の70%が少なくとも週1回、自分のキャリアを前進させるためのスキル開発を行っている。一方で、経営幹部になることを主要なキャリア目標にしているZ世代は6%にとどまった。

ここから見えてくるのは、成長意欲の低下ではなく、「偉くなること」と「成長すること」を同じものとして捉えなくなっているという変化である。さらに同調査では、Z世代の89%、ミレニアル世代の92%が、仕事満足やウェルビーイングにおいて目的意識を重要と回答している。

若い世代に迎合する必要はない。しかし、なぜ価値観が変わったのかを理解しようとせず、「俺たちの頃は」で片づけるのであれば、それは若者の問題ではなく、管理する側の学習不足である。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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