営業職といえば、何をイメージされますか・ 必死にお客様のところに通い、注文を取る姿でしょうか。あるいは、さっそうとプロジェクターの前でプレゼンテーションを披露する姿でしょうか。 営業職に求められる役割、コンピテンシーも時代とともに大きく変化してきました。また、業種や立場、仕事の内容によっても異なります。私は、営業は進化していくものだと考えています。通い詰めて注文を取ることも立派な営業の役割ですが、本来の営業の役割を考えれば、さらに、大きな成果を創り出すことはできるはずです。
BtoB営業であれば、お客様との対話において、お客様に本気で語らせることが上手になると、上長に紹介してもらう頻度が上がります。さらに上長の話を傾聴することで、上長も一生懸命話してくれるようになります。お客様が意思決定のプロセスが楽しいと感じれば、面談も楽しくなっていきます。本音を引き出すためには、お客様が自分の考えを整理しやすくなる質問が効果的です。
例えばAB質問といって、お客様にAとBの二択を提示してどちらを重視するかを尋ねるテクニックがあります。「サイズと色であればどちらを大事にしますか?」と聞いていくことで、一番大事なものがわかるわけです。そうしたテクニカルな応酬手法もいくつかありますが、骨子となるのはいわゆる聞き上手な営業です。戦略的に聞き上手になって、商談の間、お客様に幸せホルモンを蔓延させる。これが営業4.0のスタイルです。
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2015.07.10
2009.02.10
ハートアンドブレイン株式会社 代表取締役社長
1968年、千葉県生まれ。東海大学法学部卒業。 英国国立ウェールズ大学経営大学院(日本校)MBA。 新日本証券(現みずほ証券)入社後、日本未公開企業研究所主席研究員、米国プライベート・エクイティ・ファンドのジェネラルパートナーであるウエストスフィア・パシフィック社東京事務所ジェネラルマネジャーを経て、現職。
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