新規事業開発の押さえどころ(4)       顧客・パートナーとの交流の場を創出する!

2025.05.14

経営・マネジメント

新規事業開発の押さえどころ(4)       顧客・パートナーとの交流の場を創出する!

三宅 信一郎
株式会社BFCコンサルティング 代表取締役

新規事業開発した商品やサービスを市場に認知させるためには、顧客・パートナーとの交流の場を創出することが重要です。

4.「場」を創れ!

顧客・パートナーとの交流の場を創出する。


その場に行けば何か新しいことが起きる、という期待感を醸し出し、皆が同じ方向を目指して努力する雰囲気と、強い共同体意識を生み出すことが重要です。
その為には「場」というものを作り出すことです。
学校には「部室」というものがあるように、ある方向性を共有している人々が自然と集まれるような場所です。

以前、新しいテクノロジーを元に開発したソリューションを、どうしたら市場で認知してもらえるだろうか?と頭を悩ましていた時期がありました。
いざ市場に出そうという段階で考え付いたのが、有力なパートナー企業と共同で、テクノロジーの研究及び外部への説明とPRを兼ねた施設である「ラボ」を千葉県の郊外にオープンさせました。

木更津という東京都心からアクセスが若干不便な立地にも関わらず、オープニング時にプレスリリースを出して以来、年間500人〜1000人の来場者を得ることが出来ました。
日本国内からの来場者は勿論、台湾からは約100名、シンガポール国営技術研究所からは約20名、韓国の陸軍や政府関係者が約10名、さらにはアフリカの官僚など、どこから情報を得たのか不思議なほど、個人、民間企業、公共団体、大学関係者、政府関係団体など幅広い層が来場するに至りました。
その結果、「場」の存在が自らテクノロジーをPRしてくれて、これ以上の宣伝効果はありませんでした。
特に営業活動を行わなくても、毎日のようにRFI(Request for Information)やRFP(Request for Proposal)が舞い込むようになりました。
営業担当者にとっても、自ら売り込まずとも、その「場」を紹介し、その「場」にお連れするだけで、これまで攻略できなかった新規顧客やその部署から、顧客自らがアプローチしてくるような状況が生まれたのです。

特に新しもの好きの「イノベータ」は、そういう場所をことさら好み、そこで現物に触ったり、関係者と意見交換をして、知的好奇心を満足させたがっています。
「場」はリアルな場でも、バーシャルな場でもどちらでもいいかと思います。
面白い「場」があると自然と「人」が集まり、「人」が集まると「情報」が集まり、「情報」が集まると「お金」や資金」が集まるように回っていくものなんです。

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三宅 信一郎

株式会社BFCコンサルティング 代表取締役

事業力強化・新規事業開発・創業支援コンサルタント 自動認識基本技術者 (JAISA:(社)日本自動認識システム協会)認定

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